赤ちゃん & 子育てインフォ

ホーム妊娠・子育て相談室インターネット相談室Q&Aバックナンバー発育・発達

発育・発達

Q. 出産時にへその緒が首に巻きついていましたが障害や後遺症の心配は? (2007.9)

生後間もない子ですが、出産時に、へその緒が3回首に巻きついていました。産声は元気でしたし、お医者さんもとくに問題ないと言ってくれましたが、やはり障害や後遺症が残るのではないかと心配です。へその緒が絡みついていたことによる障害や後遺症には、どのようなものが考えられるのでしょうか。また、それらはどのようにして判断すればいいのでしょうか? 何か検査を受ける必要などがあれば、その時期や内容について教えてください。

回答者: 多田裕先生

 赤ちゃんはお母さんのおなかの中で、母体の胎盤や血液から栄養分や酸素を受け取って成長します。その通り道となるのがさいたい臍帯(へその緒)です。
 赤ちゃんもへその緒も子宮の中では羊水に浮かんでいますが、赤ちゃんはその中で動いていますから、何かの拍子にへその緒が首に巻きついてしまうことがあります。これをさいたいけんらく臍帯巻絡といいます。へその緒がギュッと絞られて圧迫されると、へその緒を通しての酸素や栄養を受け取ることができなくなってしまいますが、羊水に浮かんでいる子宮の中では、臍帯巻絡があっても締め付けられることは極めてまれです。
 ただ、たまたま陣痛が起きたときにへその緒が首に巻きついたまま産道を押し出されると、臍帯が引っ張られて中の血液の流れが悪くなることがあります。産道を通っているとき、赤ちゃんはまだ息を吸いませんが、へその緒が圧迫されて酸素や血液が運ばれなくなってしまうと酸素不足に陥って、苦しくなってしまうのです。そうしたトラブルが起きないように、お産に立ち会う医師や助産師は、赤ちゃんの頭が出てきたときに臍帯巻絡があれば、すぐにそれを外す処置を行います。
 しかし、それまでに臍帯の血流障害が長時間続いた場合には、生まれたときにぐったりしていて顔色が悪い、呼吸ができず産声を上げない、心臓の動きがゆっくりになっているなどの症状が出ることもあります。これを「新生児仮死」と呼びます。
 新生児仮死は臍帯巻絡以外の原因のことが多いのですが、原因は何であっても新生児仮死の状態が長引くと発育や発達に問題が起こることがあります。しかし、産婦人科医はすぐに人工呼吸などの蘇生処置を行うので、多くの場合、大きな問題が残ることはありません。

 ご相談の場合、へその緒が3回も巻いていたとのことですが、生まれた直後に元気に産声をあげて、すぐに顔色もよくなったなら、適切な処置でへその緒を外すことができたということ。産道を通るときはどんな赤ちゃんも、多かれ少なかれ酸素不足に陥るものですが、その時間も、新生児仮死がなかったのなら問題になるほどの長さではなかったということでしょう。
 したがって臍帯巻絡による後遺症はまず考えられないので、あまりご心配にならず、通常の乳幼児健診を受けて発達や発育を専門家にチェックしてもらいながら、赤ちゃんとの日々の暮らしを楽しんでいただけたらと思います。

インターネット相談室が本になりました!詳しくは妊娠・育児の応援ショップ 本の楽育まんてん堂へ。powered by 母子保健事業団 インターネット相談室は母子保健事業団の協賛により運営しています。