赤ちゃん & 子育てインフォ

ホーム妊娠・子育て相談室インターネット相談室Q&Aバックナンバー発育・発達

発育・発達

Q. 3歳男児。絵を描くことに興味がなく、クレヨンもうまく握れません (2007.9)

3歳になった男の子です。紙に絵などを書くことに、まったく興味を示しません。そのため、ペンやクレヨンをまともに握れず、筆圧も弱くて、まだ円も書けません。いろいろとやらせてみるのですがうまく握れず、上手に書けないためにすぐに癇癪を起こし、それっきりです。この子に、どのように教えたらいいのでしょうか。箸も使えず、まだスプーンとフォークのみです。

回答者: 汐見稔幸先生

 3歳になっても絵を描くことに興味を示さない子はたくさんいますから、興味を示さないことだけでは、育ちに問題があるとはいえないと思います。いま、そういうことにまったく興味を持っていないというだけで、そのうち興味を持ち出すと描こうとするようになるはずです。少し気になるのはクレヨンをまともに握れず……という指摘です。食事はスプーンとフォークのみです、とありますが、スプーンとフォークはきちんと握れていますか。

 冷静に考えてみればわかりますが、クレヨンを握るということは、相当の手の器用さが育ってこなければできないことです。赤ちゃんは、はじめは手の指と手のひらを全部使ってつかもうとし、次第に指だけで把握しようとするようになりますが、最初はピンセットつまみのように上下のつまみだけでつまもうとします。そこから、つかむものの大きさ、太さにあわせて、指を柔軟に協応させるようになっていくのですが、このつまみ方は他の動物では難しいと思われるほど高度な能力です。

 ですから、そこに至るまでに子どもは積み木や周囲にあるものをつかむ練習をたくさんして、少しずつ器用になっていくしかありません。実際はみな、そうして手先の器用さと力の入れ方を身につけていっているのです。

 お子さんは水道の蛇口はひねって回すことができるでしょうか。スプーンでも、握り拳型ではなく、お箸型の握りができているでしょうか。一度、そうしたことを冷静に観察してみてください。それがどうも苦手というか、あまりできていないようでしたら、手先の器用さの発達に問題がある可能性があります。そうでもない、一応はこなしているということでしたら、遊びの中でそうした行為が不足していたためと考えられますので、積み木などの指を使う遊びをたくさんさせてあげて、手先の器用さを意識的に訓練してやりましょう。

 それでもあまり乗り気でない、あるいは簡単なことがうまくできない、ということでしたら、手先の器用さの発達に問題がある可能性がありますから、専門家の診断を仰ぐことが大事になります。

 ともかく、絵を描くということより、そうした手先の使用に関心をもって接してあげてください。それがとくに問題がないということでしたら、描画活動の問題ですから、無理に描かせようとしないで、いつでも描ける環境を整えて機会を待ちましょう。

インターネット相談室が本になりました!詳しくは妊娠・育児の応援ショップ 本の楽育まんてん堂へ。powered by 母子保健事業団 インターネット相談室は母子保健事業団の協賛により運営しています。