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病気・予防接種

Q. 生後2か月。背骨が曲がっているように見えます (2009.1)

  • (妊娠週数・月齢)2か月

生後2か月半の男の子です。最近気づいたのですが、背骨がゆるくC字にカーブしているように見えます。仰向けに寝かせるときや、おしりを支えて縦抱きをするときなど、背骨がゆるいカーブを描いています。また、伸びをして足を上げたりするとき、決まって同じ方向に胴がカーブします。私自身が軽度の側湾症で、側湾症は遺伝すると聞きましたがほんとうでしょうか。成長が著しい時期なのでとても心配です。ハイローチェアの上が好きだったり、早い時期から縦抱きをしたのが原因でしょうか?これからの発達への影響や日常生活の注意点、治療法などについて教えてください。

回答者: 多田裕先生

 ひとの背骨は四角い形の「椎骨」が積み重なって一本の骨となり、その周囲にある筋肉とともにからだを垂直に支えます。この骨の連なりが何らかの原因によって左右に曲がってしまう病気を「脊柱側湾症」といいます。ときには前後に傾く場合もあり、第一の原因として挙げられるのは加齢による椎骨の変形です。年をとると骨粗鬆症などによって骨がもろくなるうえ、長年の姿勢の癖や労働環境、生活習慣などによって背骨が頭や上半身の重みに耐えきれなくなり、前後・左右に曲がってしまうのです。

 第二の原因として考えられるのは、とくに乳幼児期から問題になるものの場合、先天的に椎骨の形や並び方に異常や変形が生じる疾患です。本来なら四角であるはずの椎骨が三角形になっていたり、つぶれていたり、くっついたりしているために背骨で体重を支えるようになると背骨がゆがみ、からだが曲がってしまうのです。乳幼児期に背骨にゆがみが出る場合の多くがこうした先天的な疾患が原因で、心臓や消化器官など内臓の奇形を伴うこともあります。

 さらに、小学生や中学生のころに背骨が曲がっていると指摘されることがありますが、これは、いつも首を片側に傾げているとか、一方の肩にいつも重いカバンを下げているなど習慣や癖によって筋肉のバランスが崩れるために起こるもので、骨そのものには異常がないのにからだが曲がってしまうことがあります。

 ご相談の赤ちゃんは生後2か月半とのことですが、この時期の赤ちゃんはまだ背骨で体重を支えているわけではありません。たとえ背骨に異常があっても、からだのゆがみが問題になるほど顕著になることはあまりありません。しかし、ご心配が募るようなら小児の疾患に詳しい大学病院や子ども専門病院の整形外科でレントゲンを撮ってもらえば、病気かどうかすぐに判明します。加えて、いつ、どんな治療が必要になるのか、日常生活ではどんな注意が必要なのかなど具体的な指導やアドバイスが得られると思います。

 一方、そういう病気ではなくて、赤ちゃんに特有の「向き癖」がある場合もあります。向き癖が強い赤ちゃんは片方の腕と足を曲げて反対側の手を伸ばし、ちょうどフェンシングのような格好をして一方ばかりに顔を向けているので、からだが反っているのではないかと心配する親ごさんもいます。これは「非対称性緊張性頸反射」という正常な姿勢で決して珍しいものではなく、多くの赤ちゃんに見られます。

 この場合には向き癖の反対側に顔を向けるよう寝かせ方を変えたり、起きているときにふだん向かない側から声をかけたりあやしたりすると、そちらを見るので姿勢が変わり、反り方が反対になるのでわかります。

 早い時期から縦抱きにしたり、赤ちゃん用の椅子に座らせたことが原因で背骨に異常が出ることはまずありませんが、向き癖の場合をのぞけば、心配しているよりは一度かかりつけの小児科の先生に診ていただき、必要なら専門医の診察を紹介していただくのがよいのではないでしょうか。