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妊娠中の気がかり(体重・食事・病気・体調など)

Q. 妊娠25週。健診で羊膜下血腫があると指摘されました (2009.4)

  • (妊娠週数・月齢)妊娠7か月 (24〜27週)

妊娠25週、40歳の初産婦です。先日、健診で「羊膜下血腫」があると指摘されました。経過観察が必要とのことですが、詳しい病気や症状の説明はありませんでした。インターネットで調べたところ「絨毛膜下血腫」や「絨毛膜羊膜炎」はよく出てくるのですが、羊膜下血腫に関しては情報が少なく、その2つとの違いもわかりません。羊膜下血腫とはどのような病気で、どんな危険があるのでしょうか? また、日常生活ではどのような注意が必要でしょうか。絨毛膜羊膜炎については「胎児が感染すると危険」だとの情報も見つけ、不安を感じています。私は妊娠初期に2週間ほど茶色いおりものが続き(出血はありませんでした)、家での安静を指示された経緯があり、いっそう心配です。

回答者: 安達知子先生

 受精卵は細胞分裂を繰り返しながら、やがて、胎児と胎盤をつくる組織(絨毛)に分かれていきます。胎盤や胎盤周辺にできる血腫を胎盤血腫といい、できる場所によって、羊膜下血腫や絨毛膜下血腫などと呼ばれます。

 胎児は3つの卵膜に包まれて子宮の中で発育しています。胎児側から羊膜、絨毛膜、そして脱落膜(子宮内膜という子宮壁の内側の粘膜が妊娠中にホルモンの影響でふかふかの赤ちゃんのベッドに変わった部分)です。
 つまり、羊膜と絨毛膜は胎児側の組織からできてきたもので、脱落膜は母体側の組織です。

 絨毛膜の一部は胎盤をつくっていて、脱落膜の中に深く入り込んで、胎児に必要な栄養や酸素をもらい、胎児側の老廃物を母体側に受け渡しています。
 絨毛膜下血腫は絨毛膜と脱落膜との間にできたものをいい、妊娠初期に見られやすく、しばしば妊娠中の性器出血を伴い、頻度は比較的高いものです。大きくなったり感染を起こしたり、胎盤の後ろに出血が見られると胎盤が剥がれやすく、心配です。

 一方、羊膜下血腫は、羊膜の直下で胎盤(絨毛膜)との間にできた血腫をいい、性器出血は認めませんし、感染は起こしにくく、絨毛膜羊膜炎とはあまり関係ありません。ですから、妊娠初期に見られた茶色のおりものはこれとは関係ないでしょう。

 羊膜下血腫の成因や頻度は不明といわれていますが、あまり頻度の高いものではないでしょう。胎児側の血管が破綻してできたもので、妊娠中期か分娩時などにできやすいとされています。小さいもので、大きくならなければまず心配ないのですが、大きくなってくるようですと、胎児発育遅延や胎児貧血、胎児仮死や、胎児死亡などの危険も起こりうるので、場合によっては入院しての経過観察が必要です。

 また、胎盤血管腫や胎盤の中に母体血がうっ血して、貯留している状態や血栓をつくっている状態(絨毛膜板下血栓、絨毛間血栓)などもあり、これらとの鑑別も必要です。

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