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歯とお口のケア

Q. 生後7か月。あごの関節を動かし、顎関節症が心配です。 (2009.12)

  • (妊娠週数・月齢)7か月

生後7か月の女の子です。5か月頃から下の歯が生え始め、現在下の歯2本、上の歯4本が生えています。2〜3週間前よりあごの関節を上下にがくがくと動かすようになり、関節がはずれたように見えます。顎関節症ではないかと思い、心配しています。とくに痛そうにしたりする様子は見受けられませんが、歯科クリニックなどで診てもらったほうがいいのでしょうか。

回答者: 井上美津子先生

 下あごの骨はひとつにつながっており、その両端が上あごに接しています。ここが顎関節です。「下顎頭」と呼ばれる軟骨の突起が上あごの骨のくぼみ(関節窩)に入りこみ、下あごの動きをコントロールしています。

 新生児から乳児期の下あごは哺乳のために前後に動くため、その動きを妨げないよう、関節窩は浅く、下顎頭は平坦です。幼児期になって乳歯が生え、咬み合わせが完成する頃には下顎頭も突出してきて、関節窩は深くなっていきます。さらに永久歯に生え換わり、永久歯の咬み合わせが完成してくると、下あごの動きは歯によって規制され、関節窩は深さを増し、下顎頭の形も変化します。(下図)



顎関節の発育と下あごの運動(図のタイトル)


 このように乳児期の顎関節は下あごの動きを規制するものではなく、自由度が高いものなので、そう簡単にあごが外れたり、顎関節症になることはありません。外れたように見えても、もとに戻りやすいものです。

 上下の歯が生えてくると歯を噛み合わせることで上下のあごの位置が決まってきますが、まだ生えたばかりだとどう噛み合わせたらいいかもよくわかりません。ご相談の赤ちゃんは上下のあごを動かしながら、噛み具合を確かめているものと考えられます。もう少し前歯が増えたり、奥歯が生えてくると、今度は歯ぎしりが見られやすくなります。

 痛そうだったり口が開きにくくなったりしたら受診する必要がありますが、ガクガク動かすだけなら、しばらく様子を見ていきましょう。上下の歯の噛み合わせ具合を覚えたら、このような動きは自然に減ってくるものと思われます。その代わり、前歯を使う「噛み遊び」が見られるようになります。これらの動きは「前歯を使って食べ物を噛み取る」という動きの発達に重要なものです。しばらく見守っていただければ、と思います。