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病気・予防接種

Q. 1歳前のインフルエンザワクチンは勧められないと言われ、重症化が気がかりです。 (2010.11)

  • (妊娠週数・月齢)10か月

来年1月で1歳になるので、保育園の空きがあれば育児休業を切り上げて復職したいと思います。その前にインフルエンザの予防接種をしようと小児科で尋ねたところ、「1歳未満では免疫がつきにくいのであまり勧められない」「1月の誕生日以降の接種では流行シーズンに間に合わない」と説明を受けました。予防接種を受けずに集団生活に入れることに不安を感じます。1歳前後でインフルエンザに感染した場合、重症化しやすいのでしょうか。また、小児科では肺炎球菌の予防接種を勧められましたが、保育園入園前に受けたほうがいいですか。

回答者: 横田俊一郎先生

 インフルエンザの予防接種は、添付書類上は何歳でも接種できることになっています。しかし、生後6か月前は赤ちゃんの免疫の力が十分でないため、抗体ができにくい可能性が高いと考えられています。また、6か月を過ぎても1歳ころまでは抗体のでき方が年長児と比べるとやはり悪いことが知られていて、接種しても罹患することが多いことを経験します。

 米国では生後6か月以上の子どものインフルエンザワクチン接種を勧めており、日本小児科学会は1歳以上での接種を推奨しています。日本では1歳未満の子どもへのワクチンの接種量が0.1mlと少量であることも抗体ができにくい要因と考えられていて、欧米並の0.25mlへ増量することが検討されています。

 従って、1歳未満で集団生活をしていない子にはあまり積極的に接種を勧めず、家庭内にインフルエンザを持ち込まないよう家族の接種を勧めるのが日本では一般的な考え方だと思います。集団生活をする子については、効果は十分には見込めないかもしれませんが、他に感染を予防する有効な方法がないことを考えれば接種をしておくのも悪くないと思います。ただし、三種混合ワクチンやヒブワクチン、肺炎球菌ワクチン、麻しん風しんワクチンなどは予防効果が明らかで、より重要ですので、まずはこれらのワクチンを優先すべきです。

 ワクチンを受けてから十分な抗体ができるまでには、2回目の接種後数週間かかります。接種するのなら1歳という年齢にこだわることなく、1月の流行に間に合うように接種するのがよいと思います。ワクチンの添付書類には「3週間隔で2回接種した場合、接種1か月後に被接種者の77%が有効予防水準に達する」と書かれています。

 1歳前後でインフルエンザにかかった場合の症状の重さについてですが、1歳未満の赤ちゃんでは最高体温も低く、発熱期間も短いことが知られていますが、すべてが軽症というわけではありません。1歳前後がとくに重症というのではありませんが、心配な合併症である急性脳症は1歳代にもっとも多いので油断は禁物です。小児用肺炎球菌ワクチンは生後2か月から接種できますので、できるだけ早く接種するのがお勧めです。