赤ちゃん & 子育てインフォ

ホーム妊娠・子育て相談室インターネット相談室Q&Aバックナンバー発育・発達

発育・発達

Q. 生後6か月女児。妊娠37週で生まれ、身長の伸び方が悪くて心配です。 (2010.12)

  • (妊娠週数・月齢)6か月

生後6か月の女の子ですが、身長が伸びません。妊娠37週で破水後、帝王切開で生まれました。誕生時の体格は、身長44cm、体重2,150g、胸囲は28cm、頭囲が30cmでした。
生後3か月の終わりには身長56cm、体重5,310gで、生後6か月のいまは、身長60.4cm、体重6,300gです。健診では、「身長は低いが前回より伸びている。伸び率は悪くないし、ほかの成長具合も問題ない」とのことでしたが、低身長なのではと心配です。どのようなときに低身長症を疑う必要がありますか。また、治療が必要かどうかの見極めは、どのようにすればいいのでしょうか。

回答者: 多田裕先生

 赤ちゃんの発育は、とくに小柄な赤ちゃんの場合、大変気になるものですね。

 一般的に、赤ちゃんの身体発育が順調かどうかを見るとき、その指標となるのが身長・体重・頭囲の伸び方です。母子健康手帳などに「乳児身体発育曲線」として、この数値の変化を書き込むグラフが載っているのは、その推移を見ると赤ちゃんの身体発育が順調かどうかを知る手がかりになるからです。

 このとき注意しなければならないのは早産で生まれた赤ちゃんの場合で、本来の出産予定日とのズレを考慮して、月齢を修正して見る必要があります。これを「修正月齢」といい、満1歳ころまではこの修正月齢で発育を評価します。

 乳児身体発育曲線の3つの指標のなかで、頭囲は栄養状態などの成育環境にあまり影響を受けないのですが、身長と体重、とくに体重の伸びは栄養の摂り方に大きく左右されます。一方、身長は持って生まれた遺伝的要素が大きく、さらに栄養状態などの成育環境、成長ホルモンや甲状腺ホルモン、副腎皮質ホルモンなどホルモンの分泌にも影響を受けます。

 さて、ご相談の赤ちゃんですが、妊娠37週で生まれて出生体重が2,150gだったとのこと。正期産より2週間ほど早く生まれたわけですが、その週数で生まれた赤ちゃんの正常体重は2,600gだとされています。このことから、少し小さめな赤ちゃんで身長もそれにともなって少ないものと考えていいでしょう。生まれつきの体型がもともと小柄な赤ちゃんの場合はとくに妊娠週数による影響を受けやすいので、生後3か月の終わりに測った数値は3か月半ばに、生後6か月の数値は5か月半ばに修正して考える必要があるでしょう。

 そのように修正月齢を用いて身体発育曲線に数値を書き込んでみると、体重はパーセンタイル値(その月齢の94%の赤ちゃんがこの範囲に入ります)の帯の下のほうに入っています。身長もパーセンタイル値の帯に沿うか、やや外れる程度ですから、この子なりに発育しているものと考えられます。健診で「とくに問題ない」と言われたことからも、小さいながらも赤ちゃんの発育は順調で、とくに異常や病気など心配な症状はなかったものと推察します。

 身体発育曲線で発育の経過を見守りながら、徐々にパーセンタイル値の帯の中に入っていくことが確認できれば問題ないでしょう。
正常の値からの差が次第に大きくなるときには、ホルモンの分泌異常などによる低身長症かどうかなどの検査が必要になることがあります。最近注目されている低身長に対しての成長ホルモン療法は、2,3歳まで発育の経過を見て、身長が標準より大きく離れ追いつかない場合に実施されます。しかし、いまの身長や体重から見るとお子さんはそのような治療の対象になる可能性はまずないと考えます。

 いまは病気の可能性を心配するより、おおらかに成長を見守りながら、持って生まれた素質を十分に発揮できるようにタンパク質が豊富なバランスの良い食事、よく寝てよく運動する(遊ぶ)規則正しい生活を心がけてください。

インターネット相談室が本になりました!詳しくは妊娠・育児の応援ショップ 本の楽育まんてん堂へ。powered by 母子保健事業団 インターネット相談室は母子保健事業団の協賛により運営しています。