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妊娠期に知っておきたい感染症と予防接種情報

大切な命を感染症から守りましょう

妊娠するとからだにさまざまな変化が起きますが、中でも知っておいてほしいのは、妊娠中は妊娠前よりも免疫力が低下して感染症にかかると重症になりやすくなっているということです。

妊娠中に感染すると、おなかの赤ちゃんに影響を与える感染症がいくつかあります。それらについて正しい知識をもち、ふだんの生活では、こまめな手洗い、うがいを励行し、さらに人混みをさけるなどして予防を心がけてください。

食事のバランスや睡眠にも気をつけ、健康的な日々を過ごして出産に備えましょう。

また、赤ちゃんが誕生すると、生後1～2か月から赤ちゃんの予防接種がスタートします。子どもの病気の大きな特徴は感染症が多いことですが、感染症の中には重症になり、時に命にかかわるようなこわい病気もあります。それらの病気から子どもを守るのが予防接種です。

子どものためにも、社会全体のためにも、予防接種をしてこわい病気に感染しないこと、そして人にもうつさないようにすることが何よりも大切です。かかるとこわい感染症は予防接種で防ぎ、生活習慣や環境を整えながら、感染症に負けないからだをつくっていきましょう。

感染症予防の基本

風しんウイルスや新型コロナウイルスなどの感染を防ぐために、適切な予防を行い、自分自身と周りの人を守りましょう。

●手を清潔に保ちましょう！

外出からの帰宅時、食事の前、赤ちゃんに接する前などは石けんで手を洗うか、手指消毒用アルコールで手を清潔にします。

●密集・密接・密室を避けましょう！

飛沫や接触などでうつる病気が流行しているときは、密集・密接・密室を避けましょう。人と安全な距離を保ち、人ごみは避けましょう。室内では換気を心がけましょう。

●マスクをつけましょう！

会話の際はマスクを着用しましょう。ただしマスクだけでは防げないウイルスもあるので、人との距離を確保し（ソーシャル・ディスタンス）、こまめに手指の消毒もしましょう。

●体液（唾液、尿、血液）にも注意！

唾液、尿、血液などに病原体が含まれることがあります。赤ちゃんのおむつも使い捨ての手袋を着けて処理するか、そのあとで、しっかり手指を消毒しましょう。

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日本産科婦人科学会他「赤ちゃんとお母さんの感染予防対策5ヶ条」

厚生労働省「新型コロナウイルス感染症について」

妊娠中、特に心がけたい感染症対策

●妊娠中の予防接種について

妊娠したら、妊娠24〜36週の間に「RSウイルスワクチン」の接種を受けましょう。RSウイルスはごく一般的な病原体で、2歳までにほとんどの子が初感染します。一生にわたって再感染を繰り返しますが、初感染時は症状が重くなりやすく、乳幼児は細気管支炎や肺炎を引き起こすなど重症化することがあります。このワクチンを妊娠中に接種することで、母体が産生した抗体が胎児に移行、出生後6か月までの赤ちゃんのRSウイルスが原因となる肺炎等を予防します。
ほかにも、インフルエンザワクチンなど、妊娠中も接種可能なものがあります。主治医とよく相談しましょう。

一方で、風しん、麻しん、水ぼうそう、おたふくかぜも予防接種（ワクチン）がありますが、妊娠中は受けることができません。このため、免疫（抗体）がない妊婦さんは、これらの病気に感染している人との接触は避けることが重要です。また周囲の人には予防接種を受けてもらい、自身も次の妊娠に備え、出産後、早めに予防接種を受けましょう。

●性感染症は完治をめざしましょう

梅毒、クラミジアなど性的接触で感染する病気（性感染症）は、パートナーもいっしょに治療することが必要です。共に完治が確認できるまで、性行為やいっしょの入浴はやめましょう。

●食品からの感染（食中毒）を予防しましょう

妊娠中は免疫機能が低下し、リステリア菌などによる食中毒なども起こしやすくなります。冷蔵庫を過信せず、食品は食べる前に十分加熱しましょう。特に肉は中まで十分に火を通します。加熱殺菌されていないミルクやその製品（ナチュラルチーズなど）なども避けます。野菜や果物も皮をしっかり洗い、調理器具は清潔に保ちましょう。

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厚生労働省「食中毒」（食中毒についての重要なお知らせ、予防のポイントのほかリーフレットや動画もここから閲覧ができます）

政府広報オンライン「食中毒予防の原則と６つのポイント」