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PART5 薬のQ&A

Q.出された薬の量にびっくり!こんなに飲ませてだいじょうぶ?
A.たとえば子どもの病気として多い「かぜ」の場合、せき、鼻水、発熱、ときには下痢など、いろいろな症状が出ます。病院で処方される薬は、せきには「せき止め」、鼻水には「鼻水をおさえる薬」など、ひとつひとつの症状に対して、それぞれ一種類ずつ出されるのが一般的(もちろん混ぜて出すこともありますが)。また、薬を飲みやすくするために乳糖などが加えられることもあります。それで量が多くなってしまうんですね。
 最初はびっくりしてしまうかもしれませんが、医師はその子を診察して、必要と思われる薬を最低限、処方しています。ですから、どの薬がどの症状に対して出ているのか、目的は何かなどをきちんと聞くことがたいせつ。「なぜこれを飲むのか」を理解すれば、「ああ、どの薬も必要なんだな」と納得できるはずです。「あまり飲ませたくない」というのであれば、それも率直に相談してOK。医師も考えてくれるはずです。(榊原先生)
Q.こんなに薬を飲んだら抵抗力が弱くならない?
A.「お薬に頼るのはよくない」という発想もあるようです。でも、薬でからだの抵抗力が弱くなるということはありません。かぜなどの急性疾患に使う薬は、つらい症状をやわらげ、体力をとり戻すのが目的。抗生物質などは別ですが、大多数は「症状がなくなったら飲むのをやめていい」薬です。ずるずると飲むわけでもありませんから、心配しないでくださいね。
榊原…薬を使うことで菌やウイルスに弱いからだになるということは、ありません。問題があるとすれば抗生物質の乱用による「耐性菌」の出現ですが、これもからだが弱くなったのではなく、菌のほうが薬に対しての抵抗力を獲得してしまうからです。
ただ、「いまの子は菌に弱くなっているのでは」という話も確かにあるんです。それは、環境が清潔になって、ふだんの暮らしの中で菌に接する機会が少なくなったからと言われます。不潔でいいというわけではありませんが、ある程度は、汚れるのを気にしないで思い切り遊ばせるのも大事かもしれませんね。(木津先生)
Q.お医者さんが忙しそうで、薬のこと質問しそびれちゃった……
A.確かに忙しそうに見えると思いますが、病気や薬について説明するのは医師のたいせつな仕事のひとつです。ですから遠慮しないで聞いてください。ただ、できるなら質問は要領よく、コンパクトに。何が聞きたいのかよくわからない質問は、医師のほうも答えるのに困ってしまいます。
 再診のときなどは、聞きたいことや不安なことはあらかじめまとめ、メモしておきましょう。「病気ノート」をつくり、メモしておくのもおすすめです。(榊原先生)
Q.どうして2〜3日分しかもらえないの?また病院につれていくのはたいへん。
A.抗けいれん剤やアレルギーの吸入薬など、診断がついている慢性の病気に対しての薬でしたら、1回の受診で3か月分まで出すことができます。でも、かぜなどの急性疾患の場合は2〜3日分とか4〜5日分が一般的。というのも、かぜだと思っていたら実は別の病気だったということが、子どもにはよくあるからです。重大な病気ということもありえるし、医師としては2〜3日は経過を見たい。つまり、短い日数のお薬は「これを飲み終わったらまた受診して」「これで症状が治まらないならまた来て」という意味でもあるんです。でも、都合でどうしても受診できない場合は「少し長期に薬を出していただけますか」とはっきり希望を伝えてください。特別な理由がないかぎり、医師も応じてくれるはずです。
 薬をもらったときは「その薬がなくなったらどうすればいいのか」「症状が治まっても念のため再受診するのか」「それとも、もう来なくてもいいのか」をきちんと確認しておいてください。(榊原先生)
Q.「1日3回」は「8時間ごと」という意味?眠ったら起こしてでも飲ませるの?
A.厳密に「8時間おき」でなくても、ふつう朝・昼・晩に飲ませればだいじょうぶ。眠っている子どもを無理に起こしても、ぐずって飲んでくれないですしね。多少飲む時間がずれても心配はありません。からだの中の濃度をきちんとコントロールする必要がある薬は「○時間おき」とか「○時服用」と指示されています。この場合は、できるだけその時間に。(木津先生)
Q.「食後」の薬は食前に飲んだらだめなの? 胃が荒れてしまう……とか?
A.薬で胃が荒れる……というのは、そう多いことではありません。特に子どもに出すお薬は、そうした心配のない薬がほとんどです。特に赤ちゃんはおなかがいっぱいだと薬を飲んでくれないことがしばしば。無理して食べさせないで薬を飲ませてもOKです。「食事を抜いたから薬も抜いた」という人もいるんですが、薬のほうはきちんと飲んでください。(木津先生)
Q.飲み忘れたらどうする?次に2回分飲むの?
A.飲み忘れたら、気づいた時点で忘れた1回分だけ、飲んでください。たとえば「1日3回、朝昼晩食後」の薬で、お昼を飲み忘れ、3時にそれに気づいたら、3時に飲みます。晩の分はいつもより少し遅らせてOK。「時間はずれてもいいから必ず指示された回数を飲む」、これが基本です。ただ、慢性疾患の薬はこれと違うこともあるので、医師に確認してください。(木津先生)
Q.治ったら、薬を飲むのはやめてもかまわない?
A.病気や症状にもよります。たとえば下痢止めの薬なら、下痢がおさまれば飲むのをやめてもかまいません。せき止めや鼻水止めもそうですね。医師に気軽に聞いてください。一方、抗生物質は、症状が治まったかに見えても体内には菌がまだいることが多いので、出された分を最後まで飲みきらないとだめです。また、ぜんそくやてんかんなどで「症状を出にくくするため」に飲んでいる薬なら、これもやめてはいけませんね。(榊原先生)
Q.きちんと飲ませているのに、よくならない。 薬が合っていないんじゃないかしら…
A.薬には、鎮痛解熱剤のように、飲んでほどなく効果が出るものと、効果が出るのにある程度の時間がかかるものがあります。ビフィズス菌の含まれた整腸剤にしても、飲んですぐビフィズス菌が増えているわけではないんです。抗アレルギー剤のように、からだのしくみを徐々に変えて効果を出す薬もありますし、「よくする」というより「それ以上悪化させない」という目的で薬を使うこともあります。「よくならない」=「薬が合っていない」と考えるのは、早計なんですね。
いずれにしても、医師にはきちんと相談してみてください。(木津先生)
薬で病気そのものがすべて治るわけではなりません。ウイルスによる病気は基本的に自分の力で治っていくものです。薬は症状をできるだけやわらげるために出されるんですね。だからこそ、薬が出たときは目的を聞くのが大事。「これを飲んだらどうなるのか」を必ず聞いておきましょう。
そして、「目的通りの効果が出なかった」「ほかの症状が出てしまった」などの情報は、次回の受診のとき、必ず医師に伝えてください。実は別の病気だったり、最初の病気がきっかけで二次感染や合併症を起こしたということも、あるからです。(後半 榊原先生)
Q.まちがえて2倍量飲ませちゃった!
A.まず、子どもの様子をよく見てください。小児の薬は2倍量飲んだとしてもまずだいじょうぶのものがほとんとですが、万が一、「顔色が悪い」「吐いた」「呼吸が苦しそう」「ぐったりした」「反応がにぶい」など、とにかくお母さんが「おかしい!」と感じたら、大至急処方医に連絡して、指示をあおぎましょう。ジュースとまちがえてシロップ剤を飲んだときも同じです。
薬を誤って飲んだときの基本対応
 1 可能なら、子どもの口の中に指を入れ、飲んだ薬を吐かせます。
 2 処方医に連絡して指示をあおぎます。
(木津先生)

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