8.子どもに多い感染症
咽頭結膜熱(プール熱)
ウイルス感染が原因です。突然39℃前後の熱が出て3~4日続きます。のどが赤く腫れて痛み、めやに、目の充血などの症状が出ます。頭痛、腹痛、下痢を伴うことも。プールの季節に流行するのでこの名前がつけられました。
溶連菌感染症
溶血性連鎖球菌という細菌が原因です。のどが腫れて高熱が出て、首、胸から全身にかけて赤い発疹が出ます。腎炎などを合併することもあるので、抗生剤治療が必要です。適切な抗生剤治療を受ければ、数日で症状はおさまり他人への感染力はなくなります。症状がなくなっても、体内から菌がなくなるまで決められた期間、抗生剤を続けます。
ヘルパンギーナ
ウイルス感染が原因です。高熱が2~3日続き、のどの奥に赤い小さな水疱ができます。のどの痛みのほか、頭痛や腹痛、嘔吐を伴うこともあります。
ウイルス性胃腸炎
いわゆるおなかのかぜ。ウイルスが胃腸に感染して炎症を起こします。症状は嘔吐、下痢、発熱など。胃腸に感染するウイルスは多くあり、とくにロタウイルスは感染力が強く、白っぽい水様便になります。冬~春に流行します。
伝染性膿痂疹(とびひ)
細菌の感染により顔や手足に水疱ができて、すぐに破れてジクジクした傷が広がります。傷口の浸出液がほかの皮膚に接触することで感染して、あちこちに広がります。治りにくいときは、抗生剤による治療が必要です。
伝染性紅斑(りんご病)
ウイルス感染が原因です。顔の両ほほに赤みのある発疹が出て、発熱はありません。腕や太ももに発疹が出ることもあります。発疹が出たときにはもう感染力はありません。
手足口病
ウイルス感染が原因です。手と足と口に小さい発疹と水疱ができます。口の発疹がしみて痛み、食欲が落ちることがあります。発熱もなく元気な場合もあり、発疹は1週間くらいで消えていきます。
突発性発疹
6か月から1歳くらいの子どもがかかるウイルス感染による病気です。生まれて初めての高熱という場合も多いようです。突然の高熱が3日ほど続き、熱が下がったあと、顔や首、おなか、背中に薄紅色の発疹が出ます。下痢を伴うことも。発疹も2~3日で自然に治ります。
頭じらみ
頭じらみは吸血性の小さな虫で、人の髪の毛の根元に卵を産みます。清潔にしていても、頭髪の接触によって誰にでもうつります。感染した子どもがいじめを受けることのないよう配慮が必要です。治療用のシャンプーで駆除できます。
ぎょう虫
ぎょう虫は人間の腸に寄生し、肛門の周りに卵を産みつけて増殖します。卵が人の手や指、寝具などから口に入り感染します。かゆみのため落ち着きがなくなったり、不眠になったりします。飲み薬の服用で駆除できます。
