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妊娠中の気がかり(体重・食事・病気・体調など)

Q. 30歳の経産婦。妊娠10週で流産しました。次回妊娠への注意点を教えてください。 (2014.3)

  • (妊娠週数・月齢)妊娠2か月 (4〜7週)

第2子妊娠を希望しています。30歳です。先日、妊娠10週で流産が確認されて手術しました。その後の診察で、次の生理がくれば妊娠に臨んでいいと言われました。しかし、2〜3回生理があってからのほうがいいという話も耳にし、悩んでいます。また、診察の折に先生に、次の妊娠前に風しんやトキソプラズマ、サイトメガロウイルスの抗体があるか検査を受けたほうがいいかと相談したところ、とくに気にして受ける必要はないと言われました。私自身は、自分に抗体があるかどうか現段階でははっきりわからないため、検査を受けておくほうが安心して次回妊娠に備えられるように思えます。ご意見をお聞かせいただければと思います。

回答者: 安達知子先生

 一度流産すると、その後しばらくホルモンのバランスが崩れたり、流産やその手術による軽い炎症などの可能性を考えて、すぐに妊娠してもおそらく大丈夫ではあるものの、念のため2〜3回の月経があってから妊娠したほうがよいという指導をするのが一般的です。

 しかし近年、高年女性は妊孕性を考えて早く妊娠したほうがよいこともあり、最低1回は月経をみてほしいということがよくあります。いま30歳とのことですから、2回くらいの月経があった後がよいと思います。

 前回の分娩の際の血液検査で、風しんやトキソプラズマ、サイトメガロウイルスの抗体を検査されていますでしょうか? 風しんは、そのときの抗体価が十分に高ければ問題ないのですが、陰性、または低値であるときは事前に風しんワクチンの接種が奨められます。

 また、トキソプラズマやサイトメガロウイルスは妊娠中の初感染で胎児に感染のリスクやそのための障害をきたす可能性はありますが、全員が妊娠前、あるいは妊娠中に調べる必要性があるか否かはまだ議論のあるところです。ただ、今回の流産を踏まえて、より安全な妊娠生活を送りたいとのことでしたら、時間の余裕もありそうですので検査を受けてよいと思いますが、保険は適用されませんので自費となります。

 トキソプラズマやサイトメガロウイルスが陽性であった場合、次回の妊娠中の初感染とはなりませんので、胎児に影響は起きないと思いますが、陰性のときはワクチンがあるわけではなく、感染予防に気をつけて妊娠中を過ごすことになります。たとえば、トキソプラズマに対しては「生肉を食べない」など、サイトメガロウイルスに対しては「上のお子さんの感染やそれが移るのを注意する」などでしょう。風しんはワクチン接種で予防できます。