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妊娠中の気がかり(体重・食事・病気・体調など)

Q. 妊娠38週。胎児の推定体重が3,800gを超えています。今後の注意点を教えてください。 (2014.6)

  • (妊娠週数・月齢)妊娠10か月 (36〜39週)

妊娠38週、臨月の初妊婦です。健診で胎児の推定体重が3,800gを超えていることがわかりました。なぜ、こんなに大きくなったのか不思議でなりません。妊娠前の体重は55kgで、現在はプラス9kgほど、身長は163cmです。病院の医師に聞いたところ、体重の増え方のせいではないかと言われました。確かに、妊娠初期から2週間に1〜1.5kgほど増加したり調整したりを繰り返して現在に至っています。あとは、仕事中に便秘の解消にとコーヒーを飲んだり、甘いものが欲しくなって食べたりしていました。また、妊娠前半は腹帯を着用しましたが後半はつけずに過ごしてしまい、こうしたことが原因かとも思います。難産になりそうと言われ、不安です。また、第2子妊娠に向けて注意すべき点などがあれば教えてください。

回答者: 安達知子先生

 確かに、胎児はかなり大きいですね。推定体重ですので実際は15%くらいの測定誤差はありますが、仮に3,200〜3,300gとしても38週の体重としては大きいです。いままでの妊娠経過中に測定された胎児の推定体重もやはりかなり大きかったのでしょうか?

 大きくなる理由として、両親がもともと大柄のため遺伝的に大きくなりやすい、夫が外国人、本人が糖尿病あるいは妊娠糖尿病、妊娠前から肥満で妊娠中の体重増加も過剰、などが挙げられますが、原因不明のものもあります。

 ところで、妊娠前に身長163cm、体重55kgの女性が妊娠38週までに9kgの体重増加があるのはきわめて標準的で、異常な体重増加ではありません。コーヒーや便秘は胎児の体重増加とは関係なく、腹帯の着用の有無もあまり問題にはなりません。なお、163cmあれば、通常は骨盤も大きく、少々大きい胎児でも十分正常分娩はできることが多いです。

 これからご自身でできることですが、朝夕の散歩や妊婦向けの適度な運動をして、骨盤の筋肉を鍛えつつ、陣痛が起きやすい環境をつくることと、甘いものや炭水化物を控え気味にした食生活をしてください。

 妊婦健診時に内診で子宮口の状態や胎児の骨盤内への下降度などを評価されていると思いますが、38週であれば分娩時期に近づいた変化を示してきているはずです。まだまだ分娩が起きそうではないような所見であれば、骨盤のX線写真を撮って、骨盤の形と胎児の頭の大きさなどを評価し、産道の通過が無理であれば帝王切開の話が出るでしょうし、そうでなければ普通の分娩の方向になります。

 しかし、巨大児になると、頭よりも肩周りの方が大きく難産になることもありますし、途中で分娩進行が停止したり、微弱陣痛になったりし、何らかの医学的な介入があるかもしれません。原則的に、分娩途中で帝王切開へ切り替える可能性も考えての管理体制になります。夫婦で担当医によく話を聞いて、出産に臨んでください。