赤ちゃん & 子育てインフォ

ホーム妊娠・子育て相談室インターネット相談室Q&Aバックナンバーおしっこ・うんち・おむつ

おしっこ・うんち・おむつ

Q. もうすぐ4歳。頻尿でたびたびオマルに座り、出ないと泣き叫んで暴れます。 (2015.6)

  • (妊娠週数・月齢)4歳

もうすぐ4歳になる娘の頻尿で悩んでいます。ここ2か月ほどはとくにひどく、1〜2分おきにオマルに座っています。さらに最近は、出ないと泣き叫んで暴れ、「もうやだ、おしっこ怖い、病院行って薬もらう」「おしっこ出ないとおなかがスッキリしない」などを言って泣きます。 熟睡時や何かに夢中になっているときは、頻尿気味ではありますが、泣きわめくことは少なく比較的安定しています。これまで2度尿検査をしたのですが、「異常なし」で心理的なものとのこと。ほかの子と比較して、トイレの練習やいろいろなことをがんばらせすぎたり、怒りすぎたのかもしれません。今春、幼稚園に入園後1週間で熱を出してしまったのですが、前述したようなトイレの状況のため、なかなか眠れず食事もできず、心配です。幼稚園のプレッシャーも一因なら、しばらく休ませたほうがいいのでしょうか?

回答者: 帆足暁子先生

 ご心配ですね。そばで見守っておられるお母さまもおつらいことと思います。

 「幼稚園に入園後1週間で熱を出してしまった」ということは、トイレの状況に加え、新しい環境のなかでの緊張感から、発熱したことも考えられますね。ご質問の「幼稚園をしばらく休ませたほうがいいか」ということですが、お子さんが「なかなか眠れず食事もできない」という状況でしたら、まずは休んだほうがよいでしょう。お子さんの心身への負担が大きすぎるからです。負担を少なくしながら、頻尿について考えていきます。

 頻尿は病気の可能性もありますから、その原因を心身両面から考えます。ですから、まず医師の診察や検査を受けるのは大切なことです。尿検査の結果に異状がなければ病気の可能性が否定されますから、原因は「心理的なもの」ということになります。そうなれば、今度はしっかり、お子さんのつらい心に向き合っていくことが大切です。

 お子さんの言葉から、お子さんにとって「おしっこ」は大きな精神的ストレスになっているように思います。まさに「おしっこ怖い」という状況です。あなたが書かれているように、その原因のひとつは「他の子と比較して、トイレの練習やいろいろことをがんばらせすぎたり、怒りすぎた」ことかもしれません。敏感な子どもは「(怒られた原因はおしっこ、だから)おしっこ怖い」という思いが残ってしまうこともあるからです。あるいは、おしっこを失敗したことが自分でも許せなくて、失敗しないために「おしっこ」がからだに溜まらないようにと、すぐに出さないと不安になってしまうのかもしれません。

 では、どうしたらよいかを考えてみます。
 もし「怒りすぎた」という思いがあなたにあるようでしたら、「おしっこが怖くなったのは、怒りすぎたママが悪かったの。ごめんなさい」「これから、〇ちゃんが安心しておしっこできるようにママもがんばるから」とお子さんに謝って、「おしっこ」の仕切り直しをすることからスタートするのも、4歳という年齢を考えるとよい方法だと思います。

 その場合は、とにかくおしっこが出たらほめることが大切。そして、「1〜2分おきにオマルに座っている」「最近は出ないと泣き叫んで暴れる」というお子さんを、そのたびにしっかり抱きしめて「おしっこ怖いね。でももう大丈夫よ」と、繰り返し言い聞かせていくことも必要です。

 あるいは、トイレット・トレーニングを急ぎすぎたということであれば、いったんおむつに戻して、「おしっこをしてもしなくても大丈夫」という状態にしてあげることで、「おしっこ怖い」思いから開放されることもあります。

 もしくは、「熟睡時や何かに夢中になっているときは、頻尿気味ではありますが、泣きわめくことは少なく、比較的安定しています」ということなので、できるだけお子さんが夢中になれる活動を一緒にすることで、「おしっこ怖い」という思いが生活のなかで薄らぐ時間を多くしていきます。そうやって、お子さんのからだが「安心」という感覚を実感できるようにしていきます。

 お子さんはもうすぐ4歳ということですが、言葉が豊かですね。そして、その言葉を使って自分のつらい気持ちを訴えることができています。それは素晴らしい能力です。たぶん、お子さんはとても豊かな感性をもっていらして、その分、不安を強く感じてしまうのかもしれません。

 お子さんの不安が強くて、あなたひとりで対応するのがたいへんだと思われたら、子ども家庭支援センターや保健センター、育児相談をしているクリニック等で相談なさってください。そして、あなたと一緒にお子さんの育ちを支えてくれる信頼できる人を見つけてください。いまの時代は、がんばってひとりで子育てをしなくてよいのです。

 今回のことが契機となって、あなたが信頼できる人を見つけることができたら、その人はあなたとお子さんにとって一生の財産になります。ぜひ、チャレンジしてみてください。