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病気・予防接種

Q. 産院に入院中、黄疸の数値の高さを指摘されましたが、退院後の経過観察は不要ですか。 (2015.8)

  • (妊娠週数・月齢)0か月

出産後の入院中、子どもの黄疸の数値が高く、入院を延長して治療する必要があるかもしれないと言われていました。しかし、退院健診で数値がギリギリ下回ったため、大丈夫とのことで退院しました。担当の医師から「ビリルビンの数値が18が限界のところ15なので退院できる」と説明を受けましたが、退院後にネットなどで調べたところ、ほとんど「15が基準値」とあり、心配しています。体重によって値も変化するとのことですが、退院時はおよそ3,230gでした。病院での経過観察などを受ける必要はありませんか。また、今後どんな様子があったときに医師の診察を受けるべきか、注意点などについて教えてください。

回答者: 板橋家頭夫先生

 さぞ心配されていることと思います。
 ご質問では、生後何日目のビリルビンの値なのかがわかりませんが、一般的には生後5日目あたりで退院となることが多いので、生後5日目に退院したお子さんの場合だと考えて回答させていただきます。

 担当の医師から「ビリルビンの数値が18が限界のところ15なので退院できる」と説明されたとのことですが、18というのは「黄疸の色素である血液中の総ビリルビン値が18mg/dl」だったという意味だと思います。具体的な表現で言い換えてみますと、「光線療法という黄疸の治療法の適応基準が生後5日目には総ビリルビン値で18mg/dl以上ですが、お子さんは15mg/dlなので退院できます」という説明だったのではないでしょうか。

 成熟児では「高ビリルビン血症」の定義が総ビリルビン値15mg/dl以上ですので、お子さんの検査結果はギリギリではありますが、高ビリルビン血症に該当します。

 高ビリルビン血症があっても多くの場合自然に軽快しますが、ときに病気が背景にありますので、その後の黄疸の推移に注意する必要があります。そこで、退院後1週間以内に再度分娩した施設を受診し、黄疸の経過を確認してもらうことをお勧めします。もし、施設が遠隔地にあるのであれば、近隣の小児科医でもかまいません。また、すでに生後1週間を過ぎているが心配が残っているという場合にも、医師の診察を受けてください。