妊娠中の気がかり(体重・食事・病気・体調など)
Q. 双子妊娠28週。初期にあった感染症の症状と風しん抗体価について不安を感じています。 (2015.12)
- (妊娠週数・月齢)妊娠8か月 (28〜31週)
双子妊娠中、28週です。風しんの抗体について質問します。妊娠初期におたふくかぜのような症状があり、その際、念のために風しんの抗体も調べました。そのとき抗体は8でした。約2週間後、別の病院で妊婦健診を受けた際、抗体が16になっていました。風しんにかかった可能性はありますか? 妊婦健診では、「風しんにかからないよう気をつけて」と言われただけで、他に注意はありませんでした。
回答者: 安達知子先生
妊娠初期の「おたふくかぜのような症状」とは、耳下腺や顎下腺がやや腫れて少し痛みがあったという症状でしょうか?
風しんと直接関係ない症状のように思えますが、風しんは「不顕性感染」といって、ほとんど何の症状もないこともあります。また、初期の風しん抗体価が8倍ということは弱陽性ということで、以前に予防接種を受けておられたのか、かなり昔に風しんに感染した既往があるのか、あるいは、この度風しんに感染した直後だったという可能性も否定はできません。
しかし、もしも風しんに感染した直後だったのならば、その2週間後に16倍という低い値を示すことはありません。32倍、64倍以上を示します。したがって、今回は風しん感染を気になさる必要はありません。
現在、必要なのは風しんの問題への注意よりも、双胎妊娠に対する注意です。双胎妊娠は、2児が1つの胎盤を共有しているか、それぞれの胎盤があるのか、などによっても異なりますが、2人の胎児の発育の不均衡、貧血の進行、切迫早産の可能性、前置胎盤や妊娠高血圧症候群などを発症しやすいというリスクをもちます。担当医や助産師の指導に耳を傾けて、出産までにこれらのリスクに対して、できることをなさってください。