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妊娠中の気がかり(生活)

Q. 現在33週、これから気をつけることを教えてください。 (2016.8)

  • (妊娠週数・月齢)妊娠9か月 (32〜35週)

現在33週、妊娠9か月目に入りました。立っていると恥骨が痛くなったり、外出先で足がしびれて歩けなくなったりします。不規則な子宮の収縮があるのですが、陣痛はもっと痛いのかと思うと、耐えられるのか不安になります。
また、お医者さんから「36週頃になったら気をつけて」と言われたのですが、具体的に何に気をつければいいのでしょう? 横になるとおさまりますが、時々おなかが張るのが心配ですし、下痢まではいかないにしてもおなかがゆるいのが気になります。冷えているからでしょうか? 夏でも靴下をはいた方がいいですか?
それから最近、マタニティヨガを始めたのですが、気をつけるべきことがあれば教えてください。

回答者: 市川香織先生

 妊娠33週となり、恥骨の痛みや不規則な子宮の収縮もあり、いろいろ不安になってきているのですね。また医師からも36週になったら気をつけるよう言われ、何に気をつけたらいいのかも知りたいのですね。

 まず、からだに現れている変化について、その原因と対応を考えてみましょう。立っていると恥骨が痛くなってくるということですが、これは赤ちゃんが大きくなってきて、子宮全体が重くなるため、恥骨が圧迫されて起こっています。立った姿勢ですと、重力がかかりますので、より恥骨に圧がかかります。足のしびれも同様で、大きくなった子宮で下肢の神経が圧迫されることで起こります。ほかにも、下肢から心臓へ戻ろうとする血液の流れも妨げられやすくなりますので、足がむくんだりしやすくなります。

 対応としては、立ちっぱなしを避けることですが、休憩できるときは、座位というよりは、からだを横にして休むほうが楽になります。からだを横にするときは、文字通り横向きで休みます。仰向けで寝ると、背中の静脈を大きくなった子宮が圧迫して血圧が下がり気分が悪くなったりするので要注意です。歩くことは問題ないのですが、痛みがあるときは無理せず、からだを休ませることを優先しましょう。

 また、不規則な子宮の収縮も起こっているとのこと。これは、今の時期よくあることです。横になるとおさまる程度であれば、自然なことですので心配はいりません。しかし、痛みを伴う収縮がからだを横にしていても強まってくる、不規則だった収縮がたとえば15分間隔など規則的なリズムで起こってくるようでしたら、早産につながる可能性がありますので、すぐに出産予定の医療機関に連絡し受診しましょう。早産の兆候としては、ほかに出血、破水といった症状もあります。破水は尿漏れやおりものと見分けがつかない場合もあります。いずれにしても、自分で判断がつかないからだの変化があったときには、遠慮せず医療機関に連絡することが大事です。受診することは、赤ちゃんの命を守り、自分自身の健康管理をすることですので、恥ずかしいことではありません。医師が気をつけてといったことは、このような出産の兆候、自分自身のからだの変化をちゃんと見て、気になったら何でも相談してほしいということでしょう。

 さらにもう1点つけ加えるなら、赤ちゃんの健康のサインは「胎動」ですので、赤ちゃんが毎日元気に動いているかを意識しておくことも大切です。1日1回、胎動を数える時間帯を設けることをおすすめします。毎日時間帯を決めて、赤ちゃんの胎動を10回数えるのにどのくらい時間がかかるか計ります。10回の胎動を数えると普通は20分程度で済みますが、赤ちゃんが眠ってしまっているときや元気がないときは30分以上かかるときもあります。そんなときは、もう一度計ってみます。1時間計っても10回動かない場合は、医療機関に連絡しましょう。

 体調として、おなかがゆるくなっているという症状もあるのですね。妊娠していないときに比べ、消化吸収能力も弱まっていますので、おなかが冷えたり、冷たいものを食べたりすると下痢をしやすくなることがあります。おなか周りと足首は冷えないように気をつけるとよいでしょう。とはいえ、汗をかくほどに我慢する必要はありません。汗をかくと汗が冷えたときにからだを冷やすので、逆効果のときもあります。汗をかいたら汗をこまめにふき取る、クーラーの効いた室内や電車の中などでは1枚羽織る、からだがほてっているときは冷たいものを食べたり飲んだりするが、それ以外のときは温かいものも食べるなど、ちょっとした対応でからだの反応も変わることでしょう。

 マタニティヨガは、呼吸とストレッチが基本になっている無理のない動きなので、妊婦さんの行う運動としてはおすすめです。大きな子宮で圧迫され、呼吸も浅くなりがちな妊娠後期ですので、深呼吸を意識的に行うことだけでも、からだがリフレッシュしますね。体調がよければぜひ出産まで続けましょう。

 心配なことは、妊婦健診の際に、遠慮せずに医師や助産師に確認してみましょう。お産まであと少し。安心してお産の日を迎えられるといいですね。