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出産について

Q. 4歳の男児がいますが、2人目を3回の流産。ちゃんと原因を調べたほうがよいでしょうか? (2018.6)

  • (妊娠週数・月齢)4歳

4歳の息子がいます。1年半前に4週で胎嚢確認後、完全流産。今年1月に6週で心拍を確認後流産し手術。今週5週で胎嚢と3ミリくらいの胎芽であろうものを確認後、完全流産しました。3回とも産科の先生には「赤ちゃん側の問題が原因の流産で、1度目はちゃんと妊娠・出産してるので、検査とかは必要はないと思うんだけど・・・」と言われたのですが、病院を変えて何か調べた方がよいのでしょうか? 先生は、不育症は当てはまらないと言っていました。調べると言っても何をどう調べればよいのかもわかりません。

回答者: 安達知子先生

 1人以上お子さんがいても、その後3回続けて流産する場合は続発性の習慣流産といい、不育症です。何らかの流産しやすい要因があると考えられます。原因不明のものもかなりあるのですが、1人目のお子さんを普通に出産しているので、不育症の原因の一つである子宮の形の異常(双角子宮、子宮筋腫による子宮の内腔の変形など)は考えにくいです。

 また、一般的に流産の頻度は15%ですが、40歳を超えると40%が、43歳を超えると50%が流産すると言われています。質問されている方はおいくつでしょうか?初期流産を繰り返していることから、ホルモン異常、抗リン脂質抗体症候群、染色体異常などが考えられます。これらは全て血液検査でわかります。染色体検査は夫婦2人の検査が必要で、保険は効きません。ホルモン異常があれば、異常に合わせたホルモン治療が必要です。抗リン脂質抗体症候群では、胎盤を作る部分に血栓が作られて胎盤循環が悪くなり、流産するとされており、妊娠中に抗凝固剤を使用して治療します。染色体異常は、転座と呼ばれる異常が多く、一定の割合で流産しますが、一定の割合で健康児が得られるため、診断とカウンセリングが必要です。場合により、体外受精をして、着床前診断後に受精卵を子宮に戻す治療を行うことで、流産を回避することもできます。

 いずれにせよ、不育症を専門とする診療機関の受診をお薦めします。