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病気・予防接種

Q. 生後5日目。ミルクをあげると顔色が紫色になり、心配です。 (2019.11)

  • (妊娠週数・月齢)0か月

生後5日の子どものことです。ミルクを与えるときに顔色が紫色に変わります。また、ミルクを与え終わった後にベッドに寝かせたときにも、毎回のように顔色が紫色になってしまいます。そのようなときは、すぐに抱いて背中をさすって顔色を戻すようにしているのですが、授乳後、寝かせたときに顔色が悪くなる原因は何なのでしょうか? 授乳をするたび不安でたまりません。

回答者: 板橋家頭夫先生

 毎回の授乳時に顔色が紫色になるのは、一時的に低酸素状態に陥りチアノーゼが出ている可能性があると思います。原因としては先天性の心臓病や胃食道逆流症、先天性食道閉鎖(気管食道ろう)、ミルクアレルギー(新生児・乳児消化管アレルギー)などが考えられます。

 授乳ではそれなりにエネルギーを使い酸素需要が増しますので、一部の先天性心疾患では、授乳時にチアノーゼが出現する場合があります。新生児では胃と食道の括約筋の機能が未熟で生理的に胃食道逆流がみられることがしばしばありますが、チアノーゼが出現する場合は病的であり、胃食道逆流症とよばれます。繰り返すことで、胃から逆流した胃酸を含む胃内容物によって肺炎を併発することがあります。横になると胃食道逆流が起こりやすいので、抱き上げると逆流が起こりにくくなりチアノーゼが軽減します。

 ミルクアレルギーでも授乳に関連して強い症状があると顔色が悪くなります。先天性食道閉鎖症の種類によっては、食道と気管がつながっている(気管食道ろう)と授乳に伴い乳汁が気管に入りチアノーゼが出現する可能性があります。

 質問の内容からは胃食道逆流症の可能性が高いと推測されますが、断定できません。いずれにしても、小児科専門医に直ちに相談した方がよいでしょう。