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妊娠中の気がかり(生活)

Q. 妊娠34週。定期的に下腹部が痛くなるのは、どうしてでしょうか? (2020.11)

  • (妊娠週数・月齢)妊娠9か月 (32〜35週)

妊娠34週です。つい最近、出血とおなかの張りで入院していました。点滴をしたのですが、出血と張りが無くなって、点滴を外した途端に下腹部が痛くなりました。定期的に痛くなります。いまは退院をして、張り止めの薬をもらったのですが、相変わらず痛みはあります。ただ、出血はありません。この痛みはなんでしょうか? また、妊娠中の日常生活での注意点も教えてください。

回答者: 市川香織先生

 妊娠34週で下腹部に痛みがあるのですね。入院もされていたということなのでご心配ですね。入院中、おなかの張りを止める薬を点滴で使い、退院したいまは内服薬に切り替わっているということですので、いま感じている下腹部の痛みは、子宮の収縮に伴うものでしょう。子宮の収縮が止まらず、どんどん強くなってくると早産になってしまいます。いまは定期的に痛くなるということですが、しばらくすると収まり、早産にいたるほど強まったりはしていないという状態なのでしょう。また、退院するときに、子宮の入り口である子宮頸管の長さを超音波で計測しているのではないかと思うのですが、子宮頸管の長さも短くなっておらず早産の危険性は少ないという判断で退院に至ったのではないかと推察されます。

 妊娠後半に入ると、子宮はときどき固くなったり、リラックスしたりという陣痛の練習のような収縮を起こします。これはブラクストン・ヒックス収縮と呼ばれ、生理的なものです。収縮が起こってもしばらくすると落ち着くようであれば心配いりません。しかし、15分おきなど定期的に収縮を繰り返し1時間たっても変わらない場合や、収縮が強くなり、間隔が近くなったときや痛みが強まるときは、かかりつけの産科施設に連絡し受診しましょう。また、収縮の有無にかかわらず、出血があるときや破水したとき(破水はすぐにわかる場合と、尿漏れかなと思うくらいはっきりわからない場合があります)は、すぐに受診する必要があります。
 おなかはときどき張るがすぐに落ち着くといういまの状態であれば、安静にしすぎる必要はありませんので、リラックスして日常生活を送りましょう。ただし、旅行などの遠出など体に負担がかかることは避けておいた方がよいでしょう。

 おなかの赤ちゃんはよく動いていますか。胎動は赤ちゃんが元気で過ごしているというサインです。お母様がリラックスした状態のときに胎動を数えてみましょう。連続して動いているときはそれで1回と数え、10回数えるのにどれくらいの時間がかかるか測ります。元気に動いているときは10分程度かと思いますが、30分以上かかるときは、赤ちゃんが眠っているときかもしれないので、時間帯を変えてもう一度測ります。10回数えるのに1時間以上かかる場合はかかりつけ医に連絡してみること、1日中動きが感じられない、何か変だと思ったら迷わず受診しましょう。

 また、定期的な妊婦健診を受けて、そのときの自分や赤ちゃんの状態について医師や助産師によく聞き、日常生活で気になっていることや心配なことがあれば遠慮なく尋ねましょう。健診と健診の間の出来事は母子健康手帳などにメモしておくとよいですね。妊娠中から医師や助産師になんでも相談し、不安をため込まずにお産を迎えましょう。