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発育・発達

Q. 2か月半の女の子。体重の増え方が少なくて心配です。 (2021.1)

  • (妊娠週数・月齢)2か月

2か月半過ぎの女の子を完母で育てています。出生時3,540gで身長50.5㎝、1か月健診で4,510g、2か月で5,380gでしたが、現在(生後81日)測定してもらうと5,610gの59.8㎝でした。スケールがあるため母乳量も測っているのですが、授乳回数が6~8回で一回あたり平均100mL前後を飲んでおり、一日中トータルが650mL前後です。(おしっこは7~10回)。母乳自体の出はよいのですが娘が授乳の途中で寝てしまい、以降何をしても起きなくなります。成長曲線内には入っているものの、体重は3か月で出生時から2倍が目安と聞いており、このままだと2か月中で500g増えるのも怪しい状況でとても不安です。ミルクを足そうにも哺乳びんを拒否します。助産師さんには足りない飲み方ではないと言われ、小児科では腸も動いているし病気ではなさそうとは言われたもののモヤモヤしています。日中の機嫌はいいですし、娘なりの増え方でしたらよいのですが、何か考えられる病気はありますか?

回答者: 板橋家頭夫先生

 お子さんは、生後1か月までの体重増加は良好で、排尿回数も通常通りです。さらに機嫌もよく、小児科医の診察でも背景に明らかな疾患は考えにくいと言われているのですから、このまま母乳哺育を継続することが賢明だと思います。この時期に無理にミルクを与えようとしても難しいことが多く、また母乳の利点を考えると避けたほうがよいでしょう。授乳のタイミングは、3~4時間ごとが一般的ですが、お子さんによってはさまざまなバリエーションがあります。授乳のタイミングがお子さんの欲求とマッチしない場合には、乳首をくわえてもすぐに眠ってしまうこともあるかと思います。原則としてお子さんが泣いて欲する場合のタイミングで授乳をするやり方でよいと考えます。

 また、現在のお子さんの体重が出生時の2倍でないから問題であると考える必要はありません。この指標は、あくまでも一つの目安にすぎません。たとえば4,000gで生まれた赤ちゃんが3か月で常に8,000gになるわけでもないのです。重要な点はお子さんの機嫌や発達がどうかです。成長に影響を及ぼす疾患は多々あります。代表的な異常として、母乳栄養児に比較的見られやすい鉄欠乏性貧血がありますが、生後6か月未満ではまれです。また、成長に影響を及ぼす先天性甲状腺機能低下症であれば、不活発であったり生後1か月時点で成長が遅れていることがしばしばです。その他、染色体異常や先天性心疾患でも同様です。おそらくお子さんには重篤な、あるいはすぐに治療が必要な疾患が内在する可能性は高くないと思われますので、心配でしたら定期的に小児科医を受診し、経過を見てもらってはいかがでしょうか。