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妊娠中の気がかり(タバコ・アルコール・薬・レントゲンなど)

Q. 妊娠5〜6週目に、A型肝炎とB型肝炎の予防接種を受けてしまいました。 (2021.10)

  • (妊娠週数・月齢)妊娠2か月 (4〜7週)

海外在住の為、滞在許可のために必要に迫られ、A型肝炎とB型肝炎の予防接種(不活化ワクチン)を受けました。ところが、その後妊娠していることに気づき、不安を感じています。胎児と母体に考えられるリスクは、どのようなものがあるのでしょうか? 接種したのは、妊娠5~6週目となる計算です。

回答者: 安達知子先生

 不活化ワクチンとは、生ワクチンとは異なり、病原性を消失させたウイルスや細胞の成分を用いたワクチンで、生体内で増殖することはないため、妊娠中も産褥期でも接種可能です。副反応も接種箇所の発赤や腫脹などの局所の反応が中心です。母体にも胎児にもリスクは極めて低いとされています。妊娠5~6週目の接種であっても、ほとんど問題にはなりません。

 しかし、流産はおおよそ妊娠された方の15%に起こるとされ、妊娠12週未満は自然に流産する可能性が高い時期です。この後、流産されたときにワクチン接種のせいかと考える方がいますので、そうでないことをご理解ください。

 なお、胎児は、小さな先天性の異常を持っている頻度は、50人に1人とされ、心臓の奇形だけでも1%に認められるものです。万一奇形があったとしても、これも自然の頻度の中でのことであり、ワクチン接種とは関係ないことをご理解ください。