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妊娠中の気がかり(タバコ・アルコール・薬・レントゲンなど)

Q. 妊娠4週。新型コロナ感染でかぜ薬を服用してしまいました。 (2022.9)

  • (妊娠週数・月齢)妊娠2か月 (4〜7週)

妊娠検査薬で妊娠していることがわかりました。いま振り返るとおそらく4週目のころに新型コロナウイルスに感染してしまい、妊娠の可能性があったため、薬は使いたくなかったのですが、夜中に38度を超える熱でどうにもならなくなり、インターネットで妊婦でも飲める薬を調べました。たまたま手持ちでピーエイ配合錠(PL配合顆粒の後発品)が使えると書いてあり、2錠飲んでしまいました。熱は下がってよかったのですが、内服した薬のことが心配になり、次の日、診療時間にかかりつけの医師に電話で確認したところ、「あまりよくないからやめたほうがよい」と指示を受けました。胎児にどんな影響があるかはおっしゃっていなかったのですが、不安で仕方ありません。2錠飲んだだけでも、おなかの子に影響はあるのでしょうか? また、今回のコロナ感染は、妊娠に影響がありますか?

回答者: 安達知子先生

 結論から申し上げますと、心配ありません。この薬の主な成分であるアセトアミノフェンは、妊娠中もよく服用される解熱鎮痛剤です。妊娠中の頭痛や発熱、子宮筋腫合併妊娠などでしばしば起こる腹痛への対処、妊娠初期にも接種が勧められるコロナワクチンの接種時の発熱や筋肉痛のときにも医師が処方する薬です。ほかの解熱鎮痛剤に比較して安全で、通常量を4~5日服用する程度では胎児に奇形を起こす可能性はなく、むしろ高熱が続くほうが妊娠継続に悪影響が出ます。ただし、薬の使用などと関係なく、もともと流産の頻度は妊婦さんの10~15%、児の奇形は50人に1人の確率で起こります。医師は不必要な状況での服用を避けるために、症状が軽快すれば中止を指示します。コロナ感染もよほどの体調不良にならない限り、問題なく経過すると思います。