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妊娠中の気がかり(体重・食事・病気・体調など)

Q. 妊娠22週。超音波検査で脳瘤と診断されました。 (2022.10)

  • (妊娠週数・月齢)妊娠6か月 (20〜23週)

妊娠22週の超音波検査で、胎児の頭にこぶのようなものがあるのがわかり、大学病院で再診したところ、脳瘤だと診断されました。こぶの大きさは4cmあり、脳のようなものも出ていると思われます。
週数がたてばMRIを撮り、脳の状態も詳しくわかるとのことですが、100%元気な赤ちゃんが生まれるとは言いきれない状況です。前もっていろいろ調べて、親として最善を尽くしたいと思っています。ですが、インターネットで検索しても具体的な事例があまり見当たりません。胎児のときから何かできることがあるのか、無事出産まで辿りつけたとして、それは手術ができるものなのか? そうした手術が得意な病院があるのか? 具体的な予後や生存率も知りたいです。

回答者: 安達知子先生

 脳瘤は、生まれつきできた頭蓋骨の欠損部から、頭蓋骨の中身が外に出てしまった先天的な疾患で、10,000人の出生に対して1~2人の頻度で起きる比較的まれな疾患です。原因は不明ですが、母体の妊娠前からの葉酸摂取不足などでも起こりやすくなるといわれています。大きさやできている場所、脳の実質が一緒にこぶの中に出ているのか、脳脊髄液だけなのか、ほかに奇形(脳形成異常や口蓋裂、視神経委縮など)を合併しているのかなどにより、生命や知的機能などに問題のないものから大幅に発達が遅れるものまで、予後があまりに異なるため予後や生存率などについて正確な回答ができません。定期的に大学病院で検査を受けて、より確実な診断がなされたところで、専門医の意見を聞いてください。出生後は基本的に手術が必要ですが、その時期も方法も状態により異なります。小児脳神経外科の経験の多い病院ももちろんありますので、これについても大学病院でよく相談してください。