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仕事と子育て

Q. 4歳の息子。親と過ごす時間が短くなり、寂しそうです。 (2023.1)

  • (妊娠週数・月齢)4歳

4歳の息子が「保育園行かない。寂しい。仕事休んで」と言うことが多くなってきたので悩んでいます。おそらく原因は、上のクラスに進級したことでお友だちや先生と離れたこと。そして、私が土曜日が仕事のため、夫に土曜の育児をお願いしていたのですが、転職して土日休みがまれになってしまったことだと思います。息子と一緒にいるときは「大好き」と言葉にしたり、スキンシップや抱っこをたくさんしたりと試行錯誤しています。それでも寂しいようです。私が休みの日はなるべく一緒にいましたが、疲れてきました。どうしたらよいのでしょうか?

回答者: 高橋惠子先生

 「保育園に行かない」「仕事休んで」という子どもの訴えは、働いている母親に大きな衝撃を与えます。乳幼児を持つ働く女性の多くが、これらの訴えを子どもがしないようにと祈る気持ちでおられることでしょう。母親でも仕事を持つのは当然ですし、仕事を持って輝いている母親を持つことは子どもにとっても意味あることですから、仕事を辞めるという決断は最後にしましょう。しかし、子どもの切実な訴えですから、ていねいに対処することが必要だと思います。

 第一に、保育園に行きたくないのはなぜかを確認してみましょう。保育園の先生に子どもの訴えをよく伝えて、園でのようすを聞き、うまく保育に参加できるように手を貸してもらいましょう。また加えて、仕事の前に保育園に母親が送って行き、子どもが保育にうまく参加するまで留まってみるのはどうでしょう。子どもが「お仕事に行っていいよ」と言うまで留まっているのです。母親にとっても保育園のようすがわかるよい機会になることでしょう。そして、おそらく、徐々に保育園に留まる時間が短くなり、「もういいよ」と言われるようになると思います。1、2週間は必要かもしれませんが、試してみてはいかがでしょう。そして、「いいよ」と言われたら、さっそうとお仕事に出かけましょう。お母さんにとって、子どもも仕事も、両方が大切だということを伝えることができるでしょう。

 教師の両親を持つ2歳児が、ある朝、「ママ ガッコウ」「パパモ ガッコウ」「チイ(姉のチイちゃんのこと)モ ガッコウ」「ユー(自分の名前)モ」と言い、いやがっていた保育園に通うことを自分に納得させたようすが報告されています。よい光景だと思います。幼くても子どもは親にとって仕事が大切だと理解し、自分もがんばろうと納得したことがわかります。子どもが通園することを理解し、納得することが大切です。

 第二には、母親の仕事の仕方について検討してみてはいかがでしょう。とくに保育園が休みの日曜日に母親が出勤するということは、残される幼児とケアをまかされる父親にとっては大きな問題かもしれません。日曜日は、保育園でがんばっている子どもにとっては貴重な休息日であるからです。

 子どもが親のケアを必要とするのは数年のことです。したがって、この数年の間は、子どもにできるだけしわ寄せがいかないような、また、母親が必要以上に「スキンシップを与えなくては」などと無理をする必要がないような、働き方の工夫をしてはいかがでしょう。そのような工夫が、母親が楽しく長く働き続けるためには必要だと思います。