ケガと事故防止
Q. 生後4か月。プレイマットは、赤ちゃんの発達にはよくないのでしょうか? (2025.1)
- (妊娠週数・月齢)4か月
生後4か月の子どもがいます。猫を飼っているので、昼間はベビーベッドの上で遊ばせていますが、寝返りを始めたため、活動範囲が広がることを見据え、床で遊ばせたいと考えています。転倒時のことを考慮して、プレイマットの購入を検討しているのですが、ネットで「プレイマットは踏ん張りがきかないので、身体の発達上よくない。畳やヨガマットのほうがよい」という情報を見ました。プレイマットはよくないのでしょうか? また、赤ちゃんの成長・発達のためには、どんな遊びの環境を準備したらよいのでしょうか。
回答者: 田中秀朋先生
プレイマットには、いろいろなタイプのものがあります。一般的にはクッション性がある素材でできており、転倒時のけがを防止することをうたっております。キルティングなどの柔らかい布素材でできているもの、丸められる合成樹脂やスポンジ製のもの、厚みがあるパネル状のものをパズルのように組み合わせて広さを自在に変えられるもの、プレイジムと呼ばれるおもちゃを吊るしたアーチ状のものが取り付けられたものなど多種多様です。
目的に応じてどのタイプを選ぶかが変わります。床がクッションマットや通常の木製フローリングであればプレイマットは不要と思われます。そのような床で乳幼児が転倒しても危険な大けがを負うことはまずありません。木製フローリングが劣化してトゲがある場合や大理石のような固い床素材であれば、けが予防のためにクッションマットなどが必要でしょう。寝返りを打ち始めたのであれば、プレイジムタイプは寝返りの邪魔になるので不適切と思われます。「踏ん張りがきかないプレイマット」とはどのようなタイプなのか、布製のものでしょうか。いずれにしても、ご自宅で問題があり、プレイマットがそれを解決するという場合のみ購入することをお勧めします。
遊びの環境としては、寝返りやはいはいを自由にできる広さの平面を用意することが大切です。狭いベビーベッドから出してあげましょう。発達のためには、映像や音楽を流しっぱなしにせず、皆さんの話し声や足音、家事をするときの生活音を聞かせてあげましょう。赤ちゃん自身が指をしゃぶる音、寝返りをしたときの音、はいはいをするときの衣擦れの音など、五感を育てるためには本物の音、触感、温度、匂いを感じる環境が大事です。
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