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教育・保育

Q. 2歳から保育園に通っている4歳の男の子。寂しがりで毎朝登園を渋ります。 (2014.6)

  • (妊娠週数・月齢)4歳

4歳の長男がとても寂しがりです。2歳から保育園に通っていますが、入園当初からずっと朝の登園時に私と離れられません。今春、2度目の進級で年中組になって環境が変わったせいか、保育園に行かないほうがいい、ママがいなくて寂しい、と泣いています。妹(現在生後8か月)が生まれてから、主人の帰りが遅い夜やおばあちゃんが帰ってしまったあとなど、毎日起きる別れに対する耐性もないように感じます。あまりに「家族いっしょにいたい」と涙ながらに訴えるので、ふだん家で過ごしていても長男の寂しさを受け止めきれていないのか、2歳からがまんさせていたのかなどと感じ、保育園に預けた自分がひどく冷酷な母に思えて自信をなくしています。息子にどんな声かけをし、どう接してあげたらよいでしょうか? また、保育園に慣れるまで泣いても登園させるべきか、それとも休み休みのほうが負担が少ないのか、アドバイスをいただけたらと思います。

回答者: 高橋惠子先生

 まず、毎日泣きたくなるほど嫌なところに幼児を通わせる必要はない、と親が気持ちをしっかりもつことです。2年間も通ってもまだ泣くほど嫌な保育園というのは、単に、母子分離ができないことが原因ではないようにも思えます。子どもが登園を渋るときには、親は自分の育て方に問題があるのではと考えがちですが、保育園の保育の内容や方法を点検することも大切です。

 朝、母親と別れるのが寂しくても、いろいろ楽しいことが起こる保育園なら、子どもはそれに魅力を感じるはずです。年齢の近い友だちがいて、保育者がプログラムを真剣に工夫し、子どもの十分な発達を考えているところが本来の保育園です。4歳にもなれば子どものエネルギーは家庭での母親とのつきあいだけでは満足しないはずで、質の良い保育園でなら、遊んだり、課題に取り組んだりすることに興味をもち、喜びを感じるはずです。

 したがって、子どもが嫌がるのであれば、保育園の保育を見せてもらいましょう。保育が子どもを大切にしているか、プログラムがよく工夫されているか、どの子も楽しそうか、こんなところなら親としても安心だと思えるか、などについて点検してください。良い保育園でも規模が大きい場合には、おとなしい子どもは気後れしますので、わが子に合っているかも見てください。

 「よい保育園だ、ぜひ通わせたい」と思える保育園なら、だんだん通園を慣らしていきましょう。子どもと約束をして、毎日ではなくても行く日を決めてもよいでしょう。あるいは、滞在時間をだんだん長くすることもよいでしょう。そして、通園できた日は何をしたのか、何をがんばったのか、よく子どもの話を聞きましょう。母親が通園を喜んでいることを伝えましょう。

 母親への愛着の良し悪しは、母子分離で泣く場面を見てもわからないと心理学では考えます。どの子も表現の違いはあっても分離不安をもっているからです。大切なことは、保育園に親が迎えに行ったときに、喜びを表して一目散に親に近寄ってくるかです。そうであれば、母子関係はうまくいっていると自信をもってください。母親に親としての自信がなく、不安そうにしていると、子どもはそういう親が心配で離れられなくもなります。母親が、保育園はおもしろそうよ、がんばってごらんとどっしりと構えることが大切です。