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発育・発達

Q. もうすぐ1歳。早産児で発達遅延があり、今後の発育・発達が気がかりです。 (2014.7)

  • (妊娠週数・月齢)1歳0か月

もうすぐ1歳になる男の子です。在胎33週2,000gで生まれました。まだ、おすわりができません。最近では、おすわりの練習をさせようとすると後ろにもたれかかり、嫌がります。以前は反りが強いと言われ、寝返りができたのも生後9か月でした。はいはいもできません。いまはずりばいと、つかまって膝立ちをします。リハビリの先生からは「おすわりする力はあるのにね。腹筋が弱いね」と言われています。このような発達遅延は、今後の発育や発達にどのような影響を与えますか。知的発達とも関わってくるのでしょうか?とても不安です。

回答者: 横田俊一郎先生

 おすわりはどんな子どもでもできるようになる、発達の大切な通過点です。ただし、単におすわりといってもいろいろな段階のおすわりがあります。

 生後5か月頃に腰を支えると座れるようになり、6か月では両手を前について背中を丸くして座れるようになります。7か月になると両手を離して背中を伸ばして座り、8か月になれば体をねじって横のものを自由に取れるようになります。

 早産だったので多少の遅れがあってもおかしくはありませんが、1歳になってもしっかりおすわりができないというのは、確かに遅れと考えてよいでしょう。これまでの発達の様子もからも、運動面の発達の遅れがありそうに感じられます。しかし、つかまって膝立ちができるというのは、確かにある程度の力があるのだと思います。

 ご質問のお子さんについて、全体の発達の状況がよくわからないので断定的なことは言えません。しかし一般的に、こうした運動面の発達の遅れの原因として考えられるもののひとつが、知的な遅れであることは否定できません。動きが少なく顔の表情が乏しい、バイバイやチョーダイの意味が理解できない、視線が合いにくいなどの症状がある場合には知的な発達の遅れがある可能性があります。
 また、首すわりや寝返りなどの初期の運動発達から遅れていて、筋肉が異常に柔らかかったり硬かったりするときには、脳性まひや筋肉の病気も考えてみなくてはなりません。

 おすわりをしないために必要な筋肉などが鍛えられず、あとになって身体に異常が出るのではないか、という相談を小児科ではときどき受けますが、おすわりだけをしている期間は1〜2か月にすぎませんので、あとで何か問題が起こることなどありません。もちろん、それによって知的な遅れが起こるということもありません。

 むしろ、なぜおすわりが遅れているのかということを探り、適切な時期に治療や療育を始めることが重要です。発達を診ていただいている小児科医がいらっしゃると思いますので、心配な点はまずはその先生に相談することをお勧めします。