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病気・予防接種

Q. 2歳8か月。1歳で水痘ワクチンを接種しましたが2回目も必要ですか。 (2014.11)

  • (妊娠週数・月齢)2歳

現在、2歳8か月の男の子です。保育園に入園する前、1歳1か月のときに水痘ワクチンを1回接種しました。今年10月から定期接種に水痘ワクチンが加わったと聞き、調べてみたところ、「1回目接種の3か月〜1年後に2回目の接種を受ける」となっていました。すでに、1回目の接種から1年7か月が過ぎています。水ぼうそうにかかったことはないのですが、2回目の接種をしたほうがいいのでしょうか。

回答者: 横田俊一郎先生

 今年10月から水痘ワクチンが定期接種となりました。1歳以上3歳未満のお子さんに3か月以上の間隔をあけて2回接種すること、となっています。

 水痘ワクチンを1回接種したときの効果は、「完全に発病しない」ということを目標とすると60〜80%、「中等度から重症の水痘を予防する」という目標では95〜100%といわれています。つまり、1回接種しても20〜40%のお子さんは、軽症で済みますが水痘にかかってしまいます。

 これは、1回の接種では抗体の上がりが悪い子がいること、また、抗体が上がっても年月が経つと下がってきてしまうことが原因であることがわかっています。1996年に水痘が定期接種化した米国でも、ワクチンを受けていない子の水痘の数を、ワクチンを受けた子の水痘の数が上回るようになり、2006年から2回接種が導入されることになりました。

 水痘の流行がほぼ制圧された地域では、2回目の接種は数年後でもよいとされていますが、日本のように流行している地域ではその間にかかってしまう可能性が高いため、今回は3か月から1年の間に2回目の接種をするということになりました。

 1回接種してまだ水痘にかかっていないお子さんは、1年以上経っていても2回目の接種をしておくのがよいのはもちろんのことです。3歳以上のお子さんは定期接種ではなくなり、一般的には任意で有料の接種となりますが、2回目の接種を受けることをお勧めします。もちろん、軽い水痘にかかったというお子さんは、もう接種の必要はありません。

 せっかく始まった定期接種ですので、多くの方に接種していただき、水痘の流行を制圧してほしいと思っています。