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病気・予防接種

Q. 四種混合の追加接種を標準期間より半年早く受けました。免疫効果に問題は? (2015.6)

  • (妊娠週数・月齢)1歳0か月

予防接種の「標準期間」の解釈について質問します。1歳になったばかりの子ですが、先日小児科へ肺炎球菌の追加接種(4回目)に行った際、四種混合も前回(3回目)の接種からちょうど6か月経っているので追加接種ができるとの説明を受け、接種しました。しかし、あとになって調べてみると、四種混合の追加接種は前回の6か月後から接種できるものの、「標準期間」は12か月から18か月となっていることを知りました。「標準期間」よりも半年も早く受けたことで免疫がつきにくいということはないのでしょうか。

回答者: 横田俊一郎先生

 結論から言うと、標準期間よりも早く追加接種をしたために免疫がつきにくいということはありません。3回目の接種から6か月以上経っていれば、免疫効果は同じと考えて大丈夫です。

 日本では四種混合ワクチンが導入されてから日が浅いので、四種混合ワクチンに関するデータはないのですが、三種混合ワクチンについてはいくつかのデータがあります。

 三種混合ワクチンを3回接種した子ども(Ⅰ期2回+追加、あるいはⅠ期3回のみで追加なし)と、通常通りⅠ期3回と追加接種を受けた子どもについて、最終接種から5〜7年後の抗体を調べた研究があるのですが、ジフテリア、破傷風、百日せきの抗体価はいずれも有意な差が認められなかったとされています。つまり、三種混合ワクチンは少なくとも3回接種しておけば、通常の4回接種と同等の効果が期待できるとされています。

 このことは、小学校高学年で行うⅡ期接種(二種混合ワクチン)の際に、「少なくとも3回受けてあればⅠ期接種を完了したとみなす」ということの根拠になっています。

 このように、追加接種をいつ行うかということは5〜7年後の抗体価に大きな影響を及ぼすことはないと考えられています。ただし、定期接種として法律に基づいて接種方法が決められていますので、それに従って決められた期間に接種することが原則です。

 また、不活化ポリオワクチンを含んだ四種混合についてのデータはありませんが、三種混合と同等と考えて問題はないと思います。