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Q. 11か月の男の子。喉がゴロゴロ鳴るのは、病気ではない? (2016.6)

  • (妊娠週数・月齢)11か月

 生後11か月の男の子です。生後2か月くらいから、まるで痰がからんでいるように喉がゴロゴロと鳴ります。とくに、授乳中や授乳後が多いのですが、たまに寝ている時も鳴っていたりします。それ以外はいたって元気で、とくに問題ありません。かかりつけの小児科の先生には「大きくなればなおる、以前より減ってきているのであれば心配ない」と言われているのですが、いつ頃まで様子を見ていればいいのでしょうか? どうして喉が鳴るのでしょう? 何かの病気の可能性はないのでしょうか? また、ほかの子にもよく見られることなのでしょうか?

回答者: 横田俊一郎先生

 授乳中や授乳後に喉がゴロゴロするという心配は、生後数か月までの赤ちゃんをお持ちのお母さんからよく質問を受けます。何が原因かという前に、重大な病気かどうかを判断するのに大切なことは、赤ちゃんが元気か、よく飲んでいるか、体重がきちんと増えているか、ということです。これらに問題がないのであれば、慌てずに対応すれば大丈夫です。

 赤ちゃんは、喉の奥から気管に分かれる場所、気管に異物が入らないように気管にフタをする部分(喉頭蓋)が、成人に比較して非常に高い位置にあり、大きく口を開けると見ることもできます。そのため、喉の奥によだれやおっぱいが残っていると、息をするときにそれが振動し、ゴロゴロ音が出やすいのです。とくに赤ちゃんはおっぱいをくわえたまま上手に息をしているので、喉の奥におっぱいが残っていると音が出やすくなるのです。肺が悪いのではないか、喘息ではないかと心配するお母さんもいますが、小児科医が音を聴けば、音が肺から出ているか、喉から出ているかの違いはすぐにわかります。

 また、いつもゼロゼロしているという相談もよくありますが、多くは喉頭軟化症という状態です。喉頭蓋や気管がふつう以上に柔らかいために、息をすると喉頭蓋が引き込まれたり、気管がくっついてしまったりして音が出るというものです。カレンダーを包む薄いビニールの筒がありますが、筒の孔に口を付けて息を吸うと、ビニールがくっついてしまうという経験がありますね。同じようなことが喉で起こっている、と想像するとわかりやすいかと思います。日常の生活に問題がなく、体重増加も順調であればそのまま様子をみていてかまいません。多くは6か月から1歳までには自然に治っていきます。

 呼吸が苦しそう、じゅうぶん眠れない、哺乳力が弱くて体重が増えない、などの問題がある場合には、気管支炎や気管・喉頭の奇形、喘息などの可能性もありますので、小児科を受診して相談することが必要です。