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発育・発達

Q. 7か月の息子に、支えてつかまり立ちさせるのはよくないですか? (2017.11)

  • (妊娠週数・月齢)7か月

7か月の息子が、昨日初めてつかまり立ちをしましたが、1回きりでそれ以降見せてくれません。でも息子が立ったところがかわいくて、家族みんなにも見て欲しくて、息子を机につかまり立ちをさせました。支えありです。息子は少しふらついていたけど嫌がりはせず楽しそうでした。けれども、自発的に立つのではないと、将来がに股やO脚になる可能性はありますか? それとも自力でつかまり立ちしたのなら、本人が嫌がらなければやらせてもいいですか?

回答者: 横田俊一郎先生

 赤ちゃんの発達のスピードはひとり一人違います。約3/4の赤ちゃんが5秒以上座れるようになるのが7か月、つかまり立ちができるようになるのが9か月、一人でつかまって立ち上がれるようになるのは9か月過ぎとされていますので、ご相談の赤ちゃんの運動発達はかなり早い方だと言えます。

 発達が遅いのも心配ですが、運動発達が早過ぎることで逆にさまざまな不安も出てきます。ご相談のように早く立ちすぎると足が曲がるのではないか、はいはいをじゅうぶんにしないで歩くようになると腕の力が弱くなるのではないかというような心配です。

 しかし、早く立つようになった赤ちゃんの足の曲がりが大きいという調査結果はまったくありません。人間の骨は体重がちょっとかかったくらいで曲がることはありませんし、もちろん一日中つかまり立ちしているわけでもありません。せいぜい数か月くらいつかまり立ちが早いだけで足が曲がるようなことは考えられないのです。また、はいはいをあまりしないという心配についても、はいはいをする期間はわずか数か月で、腕や足を使う運動はその先にたくさんあることを考えれば、はいはいが少ないことで腕の力が弱くなるとは考えられません。

 赤ちゃんは意欲旺盛ですので、自分がしたいことは何でもします。それを無理にさせないということは赤ちゃんにとってもよいことではありません。危険がないよう注意して、したいことをさせてあげるのがよいのです。赤ちゃんが喜ぶのであれば、大人が支えてつかまり立ちをさせてあげてもかまいません。しかし、嫌がるときに無理にするのは止めておきましょう。

 余談ですが、赤ちゃんの足が曲がっていることの原因として、最近ビタミンDの不足(くる病)が注目されています。完全母乳だとビタミンDが不足気味になることがあること、日焼け止めの使いすぎで皮膚の表面でビタミンDが作られにくくなっていることなどが理由のひとつに考えられています。日照時間が短い地域に住んでいてO脚があまりにも強いときには、小児科で相談してみるとよいでしょう。