赤ちゃん & 子育てインフォ

ホーム妊娠・子育て相談室インターネット相談室Q&Aバックナンバーママ・パパの気持ち

ママ・パパの気持ち

Q. 小1と1歳の子への暴言がやめられません。 (2019.2)

  • (妊娠週数・月齢)1歳0か月
  • (妊娠週数・月齢)7歳〜

子どもたちへの暴言が止められません。小1の息子に対し、「なんでこんなのできないの? やる気がないまま大人になっていくんだね!」「○○ちゃんならこのくらいわかるのに、おまえはバカか?」など、人格否定や他人との比較など、言ってはいけないことを言ってしまいます。1歳の子に対しても「あんたがいると用ができないんだよ」と言い放ったり、寄ってくると「何なの?」とにらみつけて怒鳴ったりしてしまいます。自分が虐待を受けたわけでもなく、実家の両親もたまに子どもたちの面倒を見てくれたりしているのに、自分と子どもたちだけになると、イライラや怒りが生じてしまいます。こんな私に対して主人は嫌気がさしているようで、夫婦関係も悪くなっています。将来、子どもが私のように暴言を吐いたり、前向きに生きていけなくなったらと、子どもへの影響も不安になるのに、どうしても暴言がやめられません。どうしたらよいのでしょうか?

回答者: 帆足暁子先生

 あなたは不安になるのに、どうしても暴言がやめられないのですね。あなたは、このご相談の中でお子さんへのご自分のありのままの言葉を言語化されています。たぶん、あと少しで崩れてしまいそうな、ご自分を守るぎりぎりの状態にあるのではないでしょうか。今の、あなたがどうしたらよいのかを考えましょう。

 まず、少しお子さんと離れましょう。ご実家のご両親はあなたか、あなたのお子さんを一時期預かってくれるでしょうか。もし、無理でしたら、どなたかお友達や親戚の方でその役割をして下さる方はいるでしょうか。
 あなたとお子さんが離れた方がよい一番の理由は、あなたがこれ以上ご自分を傷つけなくてすむためです。なぜならあなたはもう十分傷ついているから。どなたも心当たりがなくても、下のお子さんは乳児院でのショートスティが利用できるかもしれません。その他にも、あなたとお子さんが離れてもお互いがよい環境にいられるための、子育て支援策を担当の保健師さんに聞いてみてください。

 あなたがお子さんに対して、人格を否定するような言葉や他の子どもとの比較をしてしまう等、あなたご自身が「言ってはいけない」とわかっていることを言ってしまうのには、必ず理由があります。あなたにゆとりがあるときにはそういうことは言わないのではないでしょうか。つまり、そう言わないではいられないような状況にあなたが追い込まれている、ということです。どうしてなのでしょうか。必ず理由があります。その理由を探しましょう。

 あなたは虐待を受けたわけではないのですね。でも、あなたが使われる暴言は、どこかであなたの心の中に入ったのです。いつ、どこから入ったのでしょうか。あなたが意識されているかどうかはわかりませんが、あなたの心は傷ついています。もし、そう言われてすぐに思い当たることがあれば、その原因からご自分を守る方法を考えましょう。訪問される保健師もしくは、子ども家庭支援センターに行って、相談してみてください。

 もし、そう言われても何も思い当たることがないときには、あなたの心の中で、思い当たらないように自分で自分を守っているのかもしれません。そういうときに意識できるのは、「何だかわからないけれどイライラする」「何をしてもうまくいかない」「どうせ自分なんか生きている価値がない」というような自己否定に向かう気持ちです。原因を認めたくない、あるいは原因を認めた方がもっと自分が傷つくときに、人間はその原因を意識しないようにして自分を守ります。ただ、その代償として、抽象的なイライラが意識にあがり、どんどん膨れてくるので、それを誰かにぶつける等、発散する必要が出てきます。それがもしかしたら、今のあなたの状態なのかもしれません。そのときには、できれば、あなたが信頼できる心理士に定期的に会いながら、そして、あなたの「自分を守る」ことも保障してもらいながら、ご自分の思いをゆっくり整理していきましょう。時間がかかります。

 今、あなたに必要なことは、あなたご自身が一番つらいということを受け入れ、自分の中に無意識にたまっている「気持ちの澱(おり)」を吐き出しながら整理して、本来の自分を取り戻すことです。ご自分を信頼してください。そして、あなたが信頼できる人を探してみてください。あなたがひとりで背負うには重すぎるからです。