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食事と栄養・離乳食

Q. 7か月半の息子。離乳食をまったく食べません。 (2020.7)

  • (妊娠週数・月齢)7か月

7か月半になる男の子がいます。6か月過ぎから離乳食を始めたのですが、初日からまずそうな顔をして吐き出されてしまいました。その後も、かたくなに口を開けなかったり、口に入れても吐き出したり、スプーンを手で払い除けたりで、どの食材を与えてもまずそうな顔をしてまったく食べません。市販のベビーフードでも同様です。最近はスプーンを近づけるだけて全力拒否、一口も食べない日が続いており、もうお手上げです。まわりは同じ月齢で2回食になっていたり、順調に離乳食が進んでいたりする赤ちゃんばかりで焦ってしまいます。また、アレルギー要因になる食材は、早いうちに与えないとアレルギーになりやすいと耳にしてから、余計に焦ってしまいます。一口も離乳食を食べない場合、どのようにしたらよいのでしょうか?

回答者: 太田百合子先生

 ご相談のような、お子さんが食べないという悩みはよくあります。あまり焦らないでください。

 口を開けないということは、いらないということですから、3~7日間くらいは授乳だけにしましょう。お互いの気持ちをリセットできますし、子どもは数日違うだけで食べられるようになったりもするからです。

 まずそうな顔に見えるのは、そもそも赤ちゃんは、食べ物に対して「何だろう?」と不思議そうな表情をしたりして、最初からニコニコとは食べないものです。恐怖心から食べ慣れるまでは、最初の一口は毎回口から出すこともあります。

 食べやすいかぼちゃや果物(バナナ、メロンなど)、ヨーグルトなどを試してみてはいかがですか。甘味、うま味は子どもが好む味ですから、おいしいと感じるかもしれません。

 ここで少し確認してみましょう。大人はおいしそうに食べる姿を見せていますか。大人がおいしそうに食べる姿は食べ物に興味を持つきっかけになります。
 おもちゃなどを自由になめさせていますか。唇への刺激は大切です。
 ベビーチェアでお座りするのは嫌がりませんか。椅子に座らせながらおもちゃで遊ぶと楽しい場、安心できる場と感じるようになります。
 また、唇や頬をさわってあげたりして、指で刺激するように遊んでもよいでしょう。口周りの筋肉が刺激されて食べやすくなります。

 食べ物を与えるときは、「おいしいよ」などと声掛けをして食べる真似をしたり、スプーン上の食べ物をよく見せたりしましょう。不安感が和らぎます。

 あるいは、赤ちゃんと保護者に食物アレルギーがない場合は、スティック状の煮野菜や果物などをお皿において、触らせたり持たせたりしてみてください。スプーンで与えると食べないのに、持たせたら興味を示して食べるようになったというお子さんもいるからです。その際は、誤嚥、窒息を起こさないように見守ってください。
 身長、体重の増え方や発達が心配かもしれませんが、母乳やミルクだけでも正常に成長していることが多いので、あまり心配しないでください。成長などで心配なことがあるようなら、一度小児科で診てもらいましょう。

 上記のことを確認したうえでいろいろ試しながら、まずは「楽しく食べようね」という気持ちで接してみてください。