ママ・パパの気持ち
Q. 現在妊娠7か月。まわりの友人と比べてしまい、自分の現状を前向きに捉えられません。 (2020.12)
- (妊娠週数・月齢)3歳
- (妊娠週数・月齢)妊娠7か月 (24〜27週)
3歳の娘がいる27歳会社員です。夏に娘のおむつが外れ、会話も対等にできるようになったというところで第二子妊娠が判明しました。しかし、妊娠7か月になったいまも、その事実に前向きになれません。まわりの友人の多くは独身で、転職を繰り返しステップアップしています。独身時代の価値観を捨てきれずに、友人と自身の現状を比べてしまい、家族にあたってしまうこともしばしばです。公的機関では「子育てはすばらしい仕事」「大変な時期はあっという間」などと言われましたが、いま、そんな言葉は欲していません。どうしたらいまの自分の現状を肯定的に捉え、過ごしていけるでしょうか。
回答者: 帆足暁子先生
とても苦しい日々を過ごされていますね。
あなたはご自分の求めているものがはっきりしているように思います。でも、その求めているものといまのあなたの状況にギャップがあり、そのつらさに苦しまれています。
だからこそ、現状を肯定的に捉えられるようになりたいと思っているのですね。
では、現状の分析をしていきましょう。
いまのあなたは27歳の会社員です。結婚しています。妊娠7か月です。3歳の娘さんがいます。独身時代の価値観を捨てきれません。
27歳という年齢は平均健康寿命まで約50年あります。これからまだ人生がたくさん残されています。仕事も趣味も健康的にも自己実現できる時間があります。
結婚しているということは、時間と経済を共有することになりやすいです。それは不自由でもありますが、特に経済力はふたり分という安定を得られることでもあります。日本においては往々にして男性の方が高収入です。結婚ではそのメリットも大きいかもしれません。
3歳の娘さんと妊娠7か月のお子さんがいるということは、あなたはふたりのお子さんをもつ母親になります。それには子どもが自立するまで(年齢によって負担感はさまざまですが)子育てで自分の自由にならないデメリットと、何があっても絶対的に自分の味方をふたり持つメリットがあります。これは他人である夫とは比較できないくらいの安心感を一生与えてくれます。家族がいることで心配や課題は増えますが、安心や癒されることも同じくらい経験できます。
そして、独身時代の価値観を捨てきれないということ。内容が書かれていないので推測するしかありませんが、仕事でどんどん活躍して認められていく自分、でしょうか。そういう価値観を持つに至ったあなたのこれまでの人生があったのだと思います。であれば捨てる必要はありません。それがあってのあなた、なのですから。
では、書かれていたもう一つのことも考えましょう。
まわりの友人の多くは独身で、転職を繰り返しステップアップしている、ということです。
独身のメリットは、時間も経済も自分の自由になることです。でも、特に経済は一人での収入には限度があります。また、リストラされると収入がゼロになってしまう不安と常に背中合わせです。緊張が強いられます。また、家族がいない分、心配や課題は自分の分だけで済むメリットはありますが、安心や癒しは自分から外に世界に積極的に求めていかないと得ることができないデメリットがあります。そして、自分を信頼する絶対的な味方となる子どもは得られません。
転職を繰り返しステップアップすることで、どんどん社会的にも経済的にも達成感が得られ、充実感が得られるメリットがあります。同時に、このコロナ禍では、急に転落する可能性が大きいデメリットもあります。転職やステップアップは自分の努力次第ではなく、社会情勢に左右されることが大きいからです。
さて、メリット・デメリットについて少し考えてみました。
物事にはすべて両面があります。幸せになるコツはメリットを見ていくことです。反対に、デメリットを見ていくと不幸になります。
あなたは、これからどのような人生を生きたいでしょうか。
ご自分の求めているものがはっきりしているあなたですから、あなたの叡智で、ぜひ、現状を肯定的に捉え、過ごしていけるご自分をつくり出してください。