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ママ・パパの気持ち

Q. 5か月の娘を実母以外に触られると不快になります。 (2021.5)

  • (妊娠週数・月齢)5か月

5か月になる娘がいます。旦那の仕事の都合で出産後しばらく実家にお世話になっていましたが、産後1週間ぐらいから、実父に娘を触られるのが嫌でしかたなくなりました。実父が娘をかわいがる姿がどうしても受け入れられず、トイレに行っている間も気が気じゃありませんでした。4か月ころから、旦那と一緒に3人で暮らせるようになり嬉しかったのですが、たまに休みたいと思っても、近所の義母に預けるのも気が進まず、娘を誰かにみてもらう勇気がありません。義母が嫌いとかではありませんし、義祖母もかわいがってくれるのですが、抱っこしたときに娘を落としてしまったらどうしようなど、悪いことばかり考えてしまいます。また実父が家に来た際に、娘の写真を撮ったり抱っこしたりするのですが、それも受け入れられません。そのことで実父と何度も話し合いましたが、結果は変わらずもうあきらめるしかないと思いました。孫がかわいいのは理解できますが、実母以外の人が娘をかわいがるのが不快になってしまいます。それと同時に、私のことはどうでもいいのかなど、自分の存在さえ悪い方向にしか考えられなくなりました。実父はとても世話好きで、私のためにもいろいろしてきてくれ、いまもそれは変わりません。このままでは、ますます自分を追い詰めるばかりのため、思いきって義母に預けてみようかなと思いましたが、考えるだけで胸が苦しくなります。こんな生活をしていると、まともな精神状態が保てません。どうしたらよいでしょうか?

回答者: 帆足暁子先生

 本当にあなたは、たくさんの「受け入れられない」思いを抱えながら、これまでがんばってこられましたね。でも、もう限界ですね。どうすればこれ以上、あなたが自分を追い詰めないでいられるかを考えてみます。

 まず、確認したいことは、あなたの「事実」です。つまり、実母以外の人が娘さんに触れることが嫌だということです。
 次に考えたいことは、あなたがそう思うにはちゃんとした「理由」が何かあるということです。そして、その「理由」が分かれば、どうしたらよいのか、「対応方法」を考えることができます。

 なぜ、「産後1週間ぐらいから、実父に娘を触られるのが嫌でしかたなく」なったのでしょうか。なぜ「義祖母もかわいがってくれるのですが、抱っこしたときに娘を落としてしまったらどうしようなど、悪いことばかり考えてしま」うのでしょうか。なぜ「実父が家に来た際に、娘の写真を撮ったり抱っこしたりするのですが、それも受け入れられ」ないのでしょうか。あなたがそう思う「理由」が必ずあります。

 こういう場合に考えやすいこととしては、あなたと相手との関係が、娘さんに置き換えられて、そこに象徴されているということがあります。例えば、実母は信頼しているから不快にはならないけれど、実父や義母、義祖母は信頼できないから不快になる、というようにです。

 でも、あなたの意識としては、「義母が嫌いとかではありません」し、「義祖母もかわいがってくれる」し、「実父はとても世話好きで、私のためにもいろいろしてきてくれ、いまもそれは変わりません」ですね。それから考えますと、該当しないようにも思えます。それなのに、明らかに実母とそれ以外の身内は区別されているようです。なぜでしょうか。ここに、やはり見えない「理由」があるようです。

 あるいは、実母はあなたにとって絶対的な味方だけれど、娘さんが生まれてから何かあなたの存在が脅かされるような状況が起きているということかもしれません。

 「私のことはどうでもいいのかなど、自分の存在さえ悪い方向にしか考えられなく」なったということが気にかかります。あなたの不快だという思いをわかってもらえないから、「私のことはどうでもいいのか」ということなのか、娘さんに他の身内の注意がいってしまい、「私のことはどうでもいいのか」ということなのか、文面からだけでは読み取ることは難しいです。理由はあなたにしかわかりません。

 でも、ここではそれがわかりませんから、理由がわからない状況で対応方法を考えてみます。

 あなたは、この状況を変える為に「思いきって義母に預けてみようかなと思いました」これはすごいチャレンジでしたね。そして、「考えるだけで胸が苦しくなります」ということがわかりました。このつらい状況を何とか自分で変えてみようとしたけれど、いまの自分には無理だとわかったこと。それが大切なのです。自分を知ることが先に進むためには必要だからです。

 子育てで大切なことは、母親が子どもと一緒にいて、幸せで充実していると思えることです。無理をしても良いことはありません。ストレスは弱いものに何かの形で表現されやすいからです。ですから、自分を知って、無理ではない自分のスタイルを考えて、その実現のために環境をつくっていきます。

 もし、あなたが休みたいと思ったときには、娘さんを預けるのは実母だけでもよいのです。もしくは、身内ではなく、一時保育をしている保育所等の専門機関に娘さんを預けるのは、関係性がないために不快感がなく預けることができるかもしれません。

 実父には、話し合いでは無理でしたから、あなたの家に来るときにはあなた達は出かけてしまって会わないようにするのもよいかもしれません。娘さんに会いたければ、あなたが嫌だと思うことはしないという条件を守ってもらうか、会わないかを選択してもらってもよいと思います。

 まずはあなたが自分を守れる状況が実現できるようにしましょう。

 さきほど、「理由はあなたにしかわかりません」としましたが、あなた自身もわからないこともあるかもしれません。それに状況は時と共に変わっていきますから、自分を守る環境をどう実現できるかわからないかもしれません。そういうときは、ぜひ、保健センターや家庭支援センター、子育て相談をしているクリニックなどの支援機関に相談してください。自分が自分を守れずに苦しいとき、信頼できる人に一緒に考えてもらうことはよい方法です。それに。あなたの旦那さんも頼れるかもしれませんね。あなたが不快に思わずにいられる二番目の人です。