赤ちゃん & 子育てインフォ

ホーム妊娠・子育て相談室インターネット相談室Q&Aバックナンバー性格・親のかかわり・育て方

性格・親のかかわり・育て方

Q. 子育てについての考え方の違いで夫とぶつかりストレスを感じます。 (2021.8)

  • (妊娠週数・月齢)3歳

もうすぐ3歳になる娘の子育てに関して夫と考え方が違って言い争い、納得できずに終わることがたびたびあります。たとえば、夫の出勤時に「パパと遊びたい」と泣きそうな娘に「(パパが出かけるのが)嫌なの?でもお仕事行かないといけないから、いってらっしゃいしようね」と言ったところ、夫から「嫌かと聞かれても困ると思う。否定的な気持ちを言っても子どもが悲しくなるだけだ」と言われました。私は、否定的な気持ちも大切で、なかったかのように忘れさせるのではなく、一度受け止める必要があると思います。
また、娘が叩いてきた際に「叩かれるとママは痛いし悲しいからやめて」と伝えたところ、夫は「否定的な言い方は子どもが悲しくなるだけ。叩かないでくれると嬉しいという方がよい。ママに悲しい思いをさせたという心の傷になる」と言います。悲しい気持ちを伝えることも必要と思うので、納得できません。話し合っても互いに納得できず、葛藤やストレスを感じます。食事のしつけでも夫と考え方が違いストレスを感じていましたが、その件に関してはネットで納得できる答えを見つけられ、自分の考えに自信が持てて気持ちが楽になりました。否定的な気持ちへの対応も、納得できる答えが見つかると気持ちも晴れ、似た場面でストレスを感じずにいられるのではないかと思い、質問させていただきました。

回答者: 帆足暁子先生

 あなたはご自分の考えをしっかり持つ素敵な人です。そして、お互いに意見を言い合える素敵なご夫婦です。もちろん違った環境で育った2人ですから考え方は違います。ただ、あなたの文面を拝読して、二人ともお子さんのことを考えているのに、あなたの夫はあなたがなぜそう考えたのか、あなたの気持ちを理解しようとはしていないように思いました。それがあなたのモヤモヤした気持ちを生じさせているのではないでしょうか。ネットで見つけた回答で、ご自身の考え方に自信を持つことができ気持ちが楽になったとのこと。よかったですね。あなたがご自分の考え方に自信を持つことが大切だと思います。

 まず、夫の出勤時の話について。大切なことはあなたが書かれたように「否定的な気持ちも大切なもので、それをなかったかのように忘れさせるのではなく、一度受け止める」ことです。肯定的な気持ちも否定的な気持ちも、そのどちらもお子さんの気持ちです。それを受けとめてもらうことで、子どもは両方の気持ちを抱える自分を肯定できるようになります。そのとき、泣きそうになったお子さんの気持ちは何だったのでしょうか。「パパと遊びたい」でしょうか。お子さんが言った言葉をそのままお子さんに返してもよいかもしれません。そして、あなたが言われた「でもお仕事行かないといけないから、行ってらっしゃいしよう」という言葉かけはお子さんの気持ちを次につなげる素敵な言葉だと思います。

 また、怒って叩いてきたということですが、たぶん、その前のあなたとのやり取りで、結果としてお子さんの思った通りにならなかったことがあり、お子さんはあなたに八つ当たりをしているのでしょう。怒って叩いてくる子どもに「叩かないでくれると嬉しい」と言っても通じないのではないでしょうか。一つ確認したいこと。あなたはお子さんに「ママに悲しい思いをさせた」ということを伝えたかったのではないと思います。では、あなたがお子さんに伝えたかったことは?「叩かれると痛いからやめてほしい」でしょうか?「叩かれると悲しいからやめてほしい」でしょうか?もしかしたら「思い通りにならなかったからといって、怒って親を叩くのはやめてほしい」ではないでしょうか? だとしたら「怒ったからといってママを叩くのは違います。やめてください」でよいかもしれません。子どもは体験をしながら学習します。つまり、怒ったときに人を叩くような悲しい大人にならないようにかかわることがよいのではないでしょうか。
 
 お子さんがうまれて夫婦が家族になり、3人の関係を作ることになります。でも基本は夫婦です。夫婦がまず。お互いの気持ちを理解しようとするところに幸せはあります。その前提の上に子どもがいます。まずは、夫婦を大切にすることをあなたの夫と話し合われると、ますます素敵なご夫婦になれると思います。(この回答を見せるのも良いかもしれません)
 そして、あなたはちゃんと考えられる人です。もっとご自分に自信を持って大丈夫です。