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母乳とミルク・授乳

Q. 4か月の男児。ミルクの量や授乳回数が適切かどうかで悩んでいます。 (2021.9)

  • (妊娠週数・月齢)4か月

生後4か月の男児を完全ミルクで授乳しています。現在体重8,100g身長68cm 。1回につき140~250mLを1日7~9回で、トータル1,200mL飲んでいます。かかりつけ医には、「飲めるだけ飲ませて大丈夫」と言われていました。ところが最近、地域の健診にて「回数も量も多すぎるから調整した方がよい」と保健師から指摘がありました。ミルクの授乳回数が多いのは、私自身も感じてはいたのですが、医師と保健師の意見の違いに戸惑っています。寝返りを3か月ころからするようになり、吐き戻しが多くなったため、授乳を少量頻回にしていました。そろそろ離乳食も開始時期なので、ミルクの量や回数をどうすればいいのか悩んでいます。

回答者: 市川香織先生

 生後4か月のミルクの量と回数についてご心配なのですね。
 体重が8,100gで身長が68cmということですから、しっかりと成長している赤ちゃんですね。月齢だけでミルクの量を考えると、確かに多いように見えますが、赤ちゃんの発育には個人差がありますので、身長も体重も大きめの赤ちゃんにとっては、自分に必要な量を飲んでいるだけとも言えます。ですから、あまり神経質にならなくてよいでしょう。

 母乳に比べミルクの方が消化に時間がかかるので、胃の中に残りがちです。そのため寝返りの際に吐き戻すこともあったのでしょう。ミルクを少量頻回にしているのは、赤ちゃんの消化機能に負担をかけないためによい方法だと思います。また、たくさん飲んでも、おなかが張って苦しそうにうなったり、便秘や下痢になったりということがなければ、いまの授乳の量と回数で本人は消化できているということなので心配いりません。

 赤ちゃんが泣くと、ついミルクかなと思い飲ませてしまうということもあります。おむつや空腹以外にも、暑かったり、おなかが張って苦しかったり、何か不快なことがあると泣いたりもします。もし1回の授乳量を減らす場合は、授乳中に赤ちゃんが休憩を入れたタイミングで一旦乳首を口から離し、げっぷをさせたり、抱っこしたりして時間をおくと、満足してくれるかもしれませんね。

 でも、基本的に、いまの授乳回数と量で大きな問題はないと思います。赤ちゃんも日によってたくさん飲む日もあれば、あまり飲んでくれない日もあるからです。たくさん飲んだ日は、たくさん遊ぶなど、体を動かしてエネルギーを発散させるようにすればよいでしょう。これからもっと活動量が増えてくれば、自然と消費していきますよ。

 また、赤ちゃんが大人の食事に興味を示し、食べたがっているようであれば、離乳食開始のサインですね。離乳食を開始してすぐは、量も回数も少なく、栄養の大部分はミルク中心です。ですから、いまの授乳スタイルを継続していただけばよいでしょう。徐々に食べる量が増えてくると、ミルクを飲む量も減ってきます。赤ちゃんの機嫌や、排泄の状態を見ながら、離乳食も徐々に進めていきましょう。

 赤ちゃんのことを一番わかっているのは、何といってもいつもそばにいるお母様です。赤ちゃん自身がご機嫌で体調がよさそうかということが一番大事です。自信をもって子育てしてくださいね。