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食事と栄養・離乳食

Q. 6か月で離乳食を開始。育児書などの進め方から1か月ずれることが気がかりです。 (2021.10)

  • (妊娠週数・月齢)6か月

6か月の娘のいる母親です。6か月になってから娘の離乳食を始めました。育児書などの進め方を参考にすると、初期食は5~6か月とのことですが5か月を基準に書かれているようで、娘は進め方が1か月ずつずれてしまうのが気がかりです。最近は、アレルギーの不安がある食材は、早めに食べた方がよいとなっているようですが、育児書の進め方を参考にすると、卵を食べるのが7か月となってしまいます。卵を6か月中に食べた方がよいのか、7か月になってからでもよいのか、教えていただきたいです。

回答者: 太田百合子先生

 離乳食の進め方の中で目安となる月齢を紹介しているのは、平均するとこの時期に食べられるようになる子が多いということからです。しかし、多くのお子さんを見ていると、発達が早い・遅い、大きい・小さい、小食・大食というだけでなく、早産児、障害児というように、まさに十人十色です。授乳の飲む量、離乳食を食べる量や進み具合はそれぞれ違うものだと思ってください。

 離乳食は、栄養を補うほかに、お子さんが食べ物に興味を持ち、食べることを楽しめるようになること、人と一緒に食べることを嬉しく思ったり楽しく思ったりして、やがて自分で食べたい気持ちが芽生えることを願って進めていくものです。

 お子さんの様子を見て6か月が適当と思われて開始されたのは大切な判断です。離乳食はいまのところ順調に進んでいるでしょうか。順調でなかったとしても行きつ戻りつしながら進んでいくものなので今後もお子さんに合わせて進めていきましょう。無理強いだけは禁物です。

 消化のよい調理のしやすい食材から順番に進めると内臓機能に負担が少なく、作る手間も少なく済むので、育児書では扱いやすい食材を具体的に例として示していることが多いものです。食材の増やし方は、量だけにこだわらず、さまざまな食材を試していくことが大切です。そして、複数の食材を食べ慣れたころから、しっかり加熱した卵黄をごく少量から始めます。

 食物アレルギー予防の考え方では、ある食物を早めに口から少量ずつとった子たちのほうが、1歳まで食べさせなかった子たちよりアレルギーの子が少なかったことから、卵についても離乳食早期に与えることが勧められています。口から食べる前に皮膚の掻き壊しの傷などから、ちりなどに含まれる卵の成分が体内に入り込むと、食べていないにもかかわらず反応することがあるからです。このことから、アレルギー予防にはスキンケアも大切です。6か月中でも7か月になってからでも大きな差はありませんので、食物アレルギーの症状がいままで見られないなら卵を開始してもよいでしょう。