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性格・親のかかわり・育て方

Q. 「かわいい!」の言葉を嫌がる3歳の娘。接し方に悩みます。 (2022.2)

  • (妊娠週数・月齢)3歳

3歳長女の気持ちがわかりません。娘はピンクやラベンダー色、うさぎ、猫、ふわふわ、キラキラしたものなど、いわゆる「かわいいもの」が好きです。ですが、周囲が「かわいい」と言うと嫌がります。2歳ころから服にもこだわり出し、かわいいものが好きなはずなのに、スカートやフリフリした服は着なくなりました。かわいい服を着せて娘に「すごくかわいい!」と言っても、言えば言うほど嫌がります。かといってお店で娘に服を選ばせようとすると不機嫌になり選びません。今日は「かわいいって言わないで!」と怒られました。かっこいいって言ってほしいのだそう。仕方ないので、かわいいもかっこいいも全部ひっくるめた言い方と思い「すてきだね」と娘に声がけしたら「すてきだねって言わないで!」と言われました。かわいいものが好きなのに、かわいいと言われたくない娘の気持ちがわかりません。どう接したらよいでしょうか。

回答者: 汐見稔幸先生

 なるほど、すごく言葉の音に敏感なタイプの人間になるかもしれませんね。この時期の子どもは、大人のように言葉を使いこなしているわけではありません。大人なら、かわいいも、すてきも、かっこいいも似た意味で、ちょっと違うということを理解して使い分けますが、まだそんな言語理解が進んでいない段階の子どもは、性格が先に出てくるようです。

 ご相談のお子さんは、「かっこいい」という言葉の語感が気に入っているのではないですか? 言葉の響きとしては「かっこいい」という言葉は確かにかっこいいですよね。ドイツには飲み屋なんだけど看板にはKaraoke と書いてある店があるそうです。理由はこの日本語がドイツ人にもかっこよく響くからだそうです。カ、ラ、オ、ケ。多分このお子さんもこの言葉の語感がとても気に入って、か、っ、こ、い、い、という音の響きを聞かせてほしいのだと思います。だからかわいいでもすてきでもダメなんでしょうね。

 しばらくは、「わかったわ、かっこいい!ね」、と言い続けてあげてください。やがて言葉の力がもっと育つと、あまりこだわらなくなると思います。でも、言葉の意味よりも語感に関心が強いという性格は一生あまり変わらないと思います。面白いお子さんですね。