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歯とお口のケア

Q. 2歳女児。歯科健診で噛み合わせ不適合を指摘されました。 (2009.8)

  • (妊娠週数・月齢)2歳

2歳の女の子の歯並びについて質問します。1歳6か月健診のとき、「噛み合わせ不適合かもしれない。ようすを見ましょう」と言われました。今春、保育園に入園する際の歯科健診でも「噛み合わせ不適合」を指摘されました。現在、下の歯が上の歯より若干前に出ている程度ですが、成長に伴って進行する可能性があるのでしょうか。矯正などが必要なのは、どんな場合でしょうか。また、その適切なタイミングはいつでしょうか。実は、娘は牛乳や卵の食物アレルギーがあるため除去食を行っています。そのためカルシウム摂取が不足し、歯並びに影響しているのではないかとも考えます。食事や歯みがきなど、ふだんの生活で注意すべきことがあれば教えてください。

回答者: 井上美津子先生

 子どもの噛み合わせは、乳歯が生え揃う3歳頃まではかなり変化するものです。

 乳歯の奥歯は1歳代前半に生え始め、1歳では奥歯で噛むことはできても噛み合わせはまだ不安定です。そのため、1歳6か月児歯科健診では、噛み合わせの不正(不正咬合)の診断はしません。いちばん奥の乳歯が生えるのが2歳過ぎで、この奥歯が噛み合うと乳歯での噛み合わせが一応完成します。そこで、3歳児歯科健診では不正咬合の診断が可能になります。

 ご相談のお子さんは、おそらく比較的軽度の反対咬合と思われます。反対咬合も乳歯が生え揃うまでは変化することが多いので、1〜2歳代では「ようすを見る」対応が主流となります。

 前歯だけの頃は反対に噛んでいたお子さんが、奥歯が揃う頃には正常な噛み合わせになることもあります。乳歯が生え揃った後も反対咬合が継続する場合には、乳歯のうちに噛み合わせの矯正を行ったほうがいいかどうか、検討することになります。乳歯のときに矯正が必要かどうかは、小児歯科か矯正歯科の専門医に一度相談するとよいでしょう。

 下の前歯がしっかり噛みこんでいて、上の歯の前方への成長が抑制されそうな場合などは、乳歯のうちに噛み合わせを改善しておいたほうがあごの成長に有利です。3歳児健診か、乳歯が生え揃った頃に矯正が必要かどうか相談してください。

 あごの成長には遺伝的な要因の関与も高いので、両親のどちらかが反対咬合(下あご前突)だと、子どもも反対咬合が発現しやすく、また自然には治りにくいようです。

 アレルギーによる除去食でカルシウム摂取が不足して、噛み合わせの異常が生じたという報告はありません。極度の栄養不足になれば骨の成長が阻害されるでしょうが、歯並びが悪くなることはあっても、反対咬合にはつながらないでしょうし、そこまで影響が及ぶことは稀でしょう。

 もしも矯正が必要になった場合には、むし歯予防のためにもお口のケアが大切です。日頃の歯みがきや規律性のある食生活を心がけてください。